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テイルズオブシンフォニアの初恋と失恋

 たぶん、恋でした。

 最近『テイルズ オブ シンフォニア』というゲームを遊んだのですが、言いたいことをひとつにまとめると、こうなりました。「恋」だった。

 晴れやかだけど、後悔してる。
 後悔してるけど、間違ってなかった。
 選択と分岐の果てに、「初恋と失恋」を味わうゲームだった。

 ……って、なんか大層なこと言おうとしてますが、要するに「お目当てだったキャラに猛アタックしたら玉砕しました」ってことを言うまでの感想です。みんな、私の失恋バナシ、聞いてくれる? 聞いてよね?

 終始「コイツ、女々しいな……」って感じの内容で嫌気が差すかもしれませんが、恋バナが好きな人は読んでください。私はシンフォニアで恋をしたのです。それだけは本当だった。真剣な、本気の「恋」だった!!

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ストーリー編

コレット①

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 とりあえず、具体的になにがどうなって私の恋が玉砕に至ったのかを書いていこうと思うのだけど……兎にも角にも「ストーリー」の話をしないと始まらない。ということで、私の恋路をイチから書いてみます。

 まず、コレットがかわいい。
 ゲーム開始時から、とにかくコレットがかわいかった。

 優しくて、善性があって……もう、純粋にかわいくて。私は、コレットちゃんが好きです。こういう優しい人が好きです。コレットちゃん、恋です。

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 最近、私は「人の善性」ほど尊いものはないと思うようになった。人の善性が報われる世界であってほしいと思う。コレットみたいな人が報われてほしい。だから、コレットの善性が好きです。人格が好きです。

 最近、私はうっすら落ち込んでいる。
 いろいろな理由があって、あんまり元気がない。仕事が忙しかったり、単純に自己肯定感がなかったり、直近で遊んだ『テイルズ オブ ジ アビス』のダメージがあまりにもデカすぎたり……とにかく、最近日常的に「自分が生きてる価値って何だろう?」とか考えるようになってしまった。

 だから、余計に「人の善性」に惹かれてしまう。
 私自身が弱っているから、コレットみたいに優しい人を見てると、「みんなこうだったらいいのにな」と思う。私は、コレットに「救い」を求めていたのかもしれない。あと、水樹奈々の演技がめちゃくちゃかわいい。

 とにかく、私はコレットに幸せになってほしい。
 世界再生とか、神子とか、割とどうでもいい。
 コレットみたいな人が幸せでいられる世界であってほしい。

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「ヒロイン」というより、人間として好きな感じです。
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「…これ、ホットコーヒー」
「ありがと」
「熱いだろ?」
「うん、アツアツだねぇ〜」

「それ、アイスコーヒーなんだ」
「……え?」
「あ、あはは、そうだよね。冷たいもんねぇ」

「うそ。ホントはホットなんだ」

 それなのに、この仕打ち。

 コレットが天使に近づくほど身体がおかしなことになっている……ということは匂わされていたけど、この仕打ち。何も食べたくなくなった。味がしなくなった。全然眠くならなくなった。とうとう、痛みすらも感じなくなった。コレットは、人間としての感覚を失った。この仕打ち。

 なんとなく、コレットは「本編が始まる前から、ロイドに想いを寄せていた(っぽい)」ところがミソのキャラクターだと思っていた。この子、明らかに物語が始まる前から、ロイドのことが好きだったっぽい。そこがかわいい。すごい、なんか、心がキュンキュンします。

 そこから、ずっと好きだった人に抱きしめられて、心配してもらえて……でも、その温かみを感じることもできない。泣きたいくらい嬉しいはずなのい、コレットは涙を流すことすらできない。

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 やっと愛してもらえたのに。
 やっと気づいてもらえたのに。
 その時には、何も感じない身体になっていた。

 そもそも私、直近の『テイルズ オブ ジ アビス』で受けたダメージを回復するために、このゲームを遊び始めたんです。おかしい、病み上がりのうどんだと思って注文したら蒙古タンメンが運ばれてきた。

 なんかバカバカしいかもしれないけど、私はコレットの痛みに共感してしまう。最近、夏バテだからなのか、食欲がない。食べ物を買ってきても、あんまり美味しくなくて半分くらいで捨ててしまう。明日が怖くて眠れない日もある。このゲームのせいで私も天使化が進んでいるのかもしれない。

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 それもあってか、私は途中からコレットに感情移入し始めた。
 あれ? コレットへの恋どこ行った?

 いや、私も二言目には「ごめんなさい」とか「すみません」とか言っちゃうし……自己肯定感あんまりないし……割と抱え込むタイプだし……どんどんコレットに気持ちが引っ張られているせいで、なんかロイド・アーヴィングが私にとってすごく都合のいい騎士様みたいに見えてきた。

 なんとなく、私は「助けを待ってる方」に感情移入してしまう。私のことを助けてくれる誰か、私を心配してくれる誰か……それこそがヒーローで……あ、ヤバい。急に気持ち悪い世界観の開示で全員を置いてけぼりにしてる気がする。とにかく、なんかコレットと心がシンクロしてきたってことです。

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 とか言ってたら、今度はとうとう「声」を失った。
 もうやめてえええええええええ!!!!!!!!!

 味覚と痛覚を失ったあたりで「もうこれ以上は何も起こらないだろう」と思っていた自分が甘かった。しかもこれ、戦闘中もちゃんとコレットのボイスだけ消えているあたりに抜け目のなさを感じる。水樹奈々の声帯やぞ!!

 疲れたのに眠ることもできない。好きだったものの味を懐かしく思うこともできない。誰かと手を握っても温かさを感じられない。水樹奈々の声も出せない。ホーリーソングも歌えない。鬼、悪魔、ナムコ。

 個人的に、シンフォニアのOPの「ロイドとコレットが麦畑みたいなところで手に文字を書いて、ニヘへ……と笑い合っているシーン」が、かわいくて好きだったんです。ところが、待ち受けていたのは「コレットが話せなくなったから」という真実。許せねえ。好きなシーンが無慈悲に粉砕された。

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ここです
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 「世界は救われる。彼女を失えば。」

 言わずと知れたシンフォニアのキャッチコピーですが……これメチャクチャいいですよね。この手のキャッチコピーだと、『ニーア レプリカント』の「一人のために、全てを滅ぼす」が大好きだったんですが、シンフォニアのこれも並ぶくらい気に入ってます。

 で、実際に「世界は救われる。彼女を失えば。」状態になった。
 コレットの感情が完全に消えた。完全に天使化して、人間であることを捨てた。いま思い返してみると、ここが全然「序盤」なのがすごいと思う。

 「通常のRPG1回分を終わらせるだけの物語の位置エネルギー」みたいなものを途中で全部消費しきって、そこからさらに加速していく。だいぶ物語のクライマックスっぽいのに、まだターニングポイントでしかない。ここが自分のやってきたRPGだとあまり見たことのないスタイルで、シビれました。

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 そして、「コレットが世界を救いたいと思っている理由」が明かされる。それは、「ロイドがいるこの世界を護りたい」と思ったから。

 この理由、めちゃくちゃカッコいいですよね。
 そもそもコレットって世界再生の旅に出る前に「天使化が進んでいったら、感覚や心を失う」ことまで事前に知っていたはずなのに、それでも「ロイドがいるこの世界を護ろう」と決めて、旅に出ている。

 素面で「目の前の人間も救えなくて世界再生なんてやれるかよ」と言い出すロイドもすごい英雄スピリッツの持ち主だと思うけど、コレットも負けず劣らずの英雄スピリッツだと思う。かわいいけど、カッコいい。

 コレットたん……やっぱり「恋」です…………。

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ステータス欄までこうなっちゃう絶望感


クラトス①

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 その一方で、もうひとり気になっているヤツがいた。
 それが、「クラトス」。

 正直、最初はまさかのCV立木文彦で圧倒された。
 なんか、立木文彦の声って味方にいるイメージがなさすぎる。本当に「ロイド、エヴァに乗れ。乗らなければ帰れ」くらいの圧で話しかけてくる。ちょっと前までゆかなのファーストエイドを聞いていたのに、まさか立木文彦の「ファーストエイド(ド低音)」を何度も聞くことになるとは。

 でも、ちょっとずつ「かわいげ」が見えてくる。
 この人、なんだか明らかにロイドのことを気にかけている。厳しいようで、よくよく聞いているとロイドをすごく気遣っている。萌えだ。これは完全に「萌え」だ。コレットが恋なら、クラトスは完全に“““萌え”””だ。

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 もうこれは単に「癖」でしかないかもしれないけど、私は「愛が不器用な人」がすごく好きだ。間違いなく、愛している。でも、その接し方や表現が不器用。そのせいで、勘違いされたりする。大体そういうキャラが好き。

 クラトスは……すごい不器用だと思う。
 この人なりにロイドのことを気にかけているし、パーティーメンバーにも優しくしてくれているような気がする。でも、不器用すぎてイマイチ伝わっていない。萌えだ、萌えすぎる。CV立木文彦のキャラにこんな萌え萌えする日が来るとは思わなかった。立木さんの声がかわいい気すらしてくる。

 なんかもう、「お父さん」みたいな感じだ。
 クラトスはロイドの父になってくれるかもしれなかった男性だ。

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 ……と、途中までは本気で思っていた。
 しかし、流石にうっすら気がついてくる。
 この人、マジでロイドの父親じゃね?

 なんか、あらゆるところで「それっぽい言動」を繰り返している。というか、ロイドの母の仇を討ったら「ありがとう……」とか言い出した時点で、ほぼほぼ“確定”である。いや……でも……ホンマか!? あんまり血縁感じないけど!? 見た目とか、性格とか、そんなに血筋感じなくない!?

 そして同時に、第2問が発生する。本当に父親だとしたら、こいつはどんな気持ちで旅についてきているんだ?

 いや、わからん。なんもわからん。
 「リアル父親なのでは?」という疑問そのものはわかりやすく誘導されているものの、本当にそうだったとしてクラトスがなにをしたいのかが全然わからん。そのせいもあってか、ひたすらクラトスに声をかけまくっていた。この行動が、後々とんでもない事態を引き起こす。

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実はクルシス側なのも、余計にワケがわからない


ゼロスくん

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 ゼロスくん、恋です。

 みなさんに「オマエ、浮気性すぎるだろ……」と絶望されているかもしれませんが、顔が好きなのだから仕方がない。だってイケメンなんだもん。しかもこう、女好きで飄々としてて、ボケてる感じがすごくいい。

 これで、声優も小野坂昌也なのだ。
 なんか「これがゼロス本来の性格なのか、それとも単純に小野坂昌也が暴れているのか分からない」と思えてくるレベルで、キャラと声優が溶け合っている。アビスのジェイド(cv子安武人)もすごい融合度だと思ったけど、ゼロスはそれに匹敵すると思う。小野坂さんってすごいのね。

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顔が……好み…………
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 しかも、これで妙にインテリっぽい一面をチラつかせてくる。
 一見チャラチャラしてそうな男が、時折クレバーで強かな一面を見せて、いざという時には漢気も見せてくれる。すまん、メロすぎる。

 金持ちで、神子で、イケメンで、女癖の悪そうな男が……実際はちょっと影を感じさせつつ、頭もよくて、戦闘でも役に立ってくれる。こんなん好きにならないわけなくない? 待てよ、コイツただのハイスぺ男子なのでは?

 きっと、ゼロスと一緒にデートに行ったら、でひゃひゃとか言いながらもいいお店を予約してくれるし、荷物も持ってくれるし、ちゃんと歩幅とかを合わせて歩いてくれていることに気がついて……私は……私は…………これって「恋」ですよね? 「恋」、してもいいですか……?

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 さらに、ロイドとイチャイチャし始める。
 狂う狂う狂う狂う狂う狂う狂う狂う狂う狂う。

 ゼロスの影のある部分を、ロイドの光属性っぷりが相殺する。アイツが月なら、お前は太陽。明らかにゼロスがロイドの“光”に絆されていっている。なんか悔しいな。安易にここの関係に萌え萌えしたくないんだけど。

 それもあってか、当初はロイドを雑に扱っていたはずなのに、いつの間にか距離が縮まり、「ロイドくん」を超えて、「ハニー」とまで呼び始める。「ハニー」って何??? それ、どういう気持ちで呼んでんの?????

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 だからもう、私はゼロス様に猛アタックを繰り返した。

 とりあえず、みんなと会話できる時はゼロス様と話してみる。遊園地のアトラクションを乗る相手も、迷わずゼロス様にした。「次は女の子と乗りてーな」と言われてしまった。俺は次もお前と乗りたいと思ってるけど?

 さすがに途中で、このゲームに「好感度」の概念があることは知ったので、ひたすらゼロス様の好感度を狙いまくってみた。いつの間にかコレットとクラトスのことは頭からすっぽ抜けている。自分でも思う。私は、惚れっぽすぎる。しかも熱しやすく冷めやすすぎる。でも、これが恋だと思う。

 これで……これでゼロス様と結ばれるんだーーー!!!

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大横転


フラノール

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 大変なことになってしまった。

 ゼロス様は、どうやら裏切っていたらしい。
 「最後の最後に信じてもらえなかったこと」が、ゼロス的な地雷だった。そんなことない! 信じてた! ずっとゼロス様にアタックしてたし、遊園地でアトラクションにだって乗った!! それなのに、それなのに!!

 私としては、結構真面目にゼロス様の好感度を狙いに行っていた。そのつもりだった。ねえ、私たちどこで間違えちゃったのかな……ゼロス様……。

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・・・これでいい。
あきあきしてたんだ。
生きてるってことに・・・

 私は、最近うっすらと自分の生きている価値がわからなくなっている。なんのために生きているのか、なんの価値があるのか、よくわからない。そんな精神状態の私に、よりにもよってゼロス様がそういう感じの言葉を言い残していった。「生きてるってことに、飽きてた」。

 なんか、だいぶ体調が悪くなってきた。
 この目から光が消えていく感覚。生きることに、飽きてたって……よりにもよって私の好きな人が、そう思っていたなんて……そんなの耐えられない。そんなこと言わないでほしかった。どうしたらよかったんだろう。

 同時に、この裏切りによって、ゼロスというキャラが「完成」してしまったような感覚はある。楽しく暮らせれば、それでよかった。生きることに飽きていた。すごいキャラだ。小野坂昌也の演技も尋常じゃないノリ方をしている。なんか段々小野坂昌也まで好きになってきた。

 でも、ゼロス様はもういない。
 もう帰ってこない。どんなに思い焦がれても、笑ってくれない。泣いてくれない。私のそばにはいてくれない。私の恋は、終わってしまった。テイルズオブシンフォニアで、私は失恋した。恋が、崩れ去ってしまった。

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 どうやら、フラノールでのイベントでクラトスを選択してしまったせいで、こんなことになったらしい。たしかに、ゼロス様はあんまりクラトスのことを好いていなかった気がする。でも、クラトスを「選んだ」というより、クラトスが「来てしまった」んだから仕方なくない!?

 思い返してみると、クラトスの言動が気になって、いちいちクラトスに話しかけていたような記憶はある。さらに詳細な好感度の上下を確認してみたところ、どうやらクラトスは「理性的な選択肢」を選ぶことで好感度が上がりやすいらしく、たしかに序盤そんな感じの選択をしていた気がする。

 その結果として、トップバッターでクラトスがやってきた。そのまま承諾した私は、見事にクラトスルートに突入。ゼロスは死亡。別にクラトスのことが嫌いだったわけじゃない。むしろ好きなキャラだった。

 ……でも、こんなことになるなんて知らなかった!
 
誰も教えてくんなかっただろっ!!
 俺は悪くねぇ!!! 俺は悪くねぇっ!!!!!

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クラトス②

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 それはそれとして、クラトスがまた仲間になってくれるのは嬉しい。私の傷ついた心に、クラトスの不器用な優しさが染みる。クラトスだけが私の心を癒してくれる。そうだ、私にはもう、クラトスさんしか……。

 ゼロス死亡以降、私はゼロスに言及されないと「みんなゼロス様のことを忘れないで!!」と泣き出して、いざゼロスのことに言及されると「ゼロス様のことを思い出させないで!!」と泣き出す、癇癪持ちの最悪人間になってしまった。そんな中、クラトスさんだけが、私のことを慰めてくれる。

 なんか……すごい生々しくない?
 「好きな人が死んでしまったので、父性を感じる別の男性に慰めてもらっている」って、だいぶイヤな生々しさじゃない? 実際にそういう精神状態だったけど……これ自分がシンフォニアのキャラとして作中に登場してたら絶対嫌われてると思う。このままでは私のアンチスレが立つ。

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「・・・子どもの頃
 父さんに肩車をしてもらったことがあるんだ」

「昔のことは覚えていないのではなかったのか」

「はっきり覚えてるわけじゃない
 でも一緒に星を見て、話をしたような気がする」

「・・・そうか」

「それで俺、星のことだけは、ちゃんと勉強しようって思ったんだ」

「・・・そうか」

「うん・・・、そうだよ」

 さっきからゼロス様が……ゼロス様が……と言っているけど、それでも私は、クラトスルートに入ったことはあまり後悔していない。なぜなら、この会話を見ることができたから。号泣です。

 勉強に興味のないロイドが、星のことだけは勉強しようと思った。そのことだけは、忘れずに覚えていた。この時のクラトスの「・・・そうか」の言い方に、もうとんでもない感情が込められている。「不器用な愛」ですよ。

 しかもこの肩車の話、こっちがボタンを押さなくても、なんか勝手に流れ始めるんですよね。もう、プレイヤーの意志とは関係なく、自動的にロイドが語り始めた。きっとそう。父親をの目の間にして、話したくなったのだ。

 クラトスも、その思いに応えた。
 あまり感情を表に出さないけど、その言い方には、たしかな温かさがこもっていた。だから、クラトスの「お父さん」としての在り方が好きなのだと思います。なにも後悔はない。このクラトスが見れて、本当によかった。

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2人の父親から剣をひと振りずつ受け継いで、
最強の二刀流になるのもアツすぎる。
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 そして、テイルズオブシンフォニアをクリアした。
 最後の集合写真に、ゼロス様はいなかった。

 この「最後の集合写真にいない修学旅行欠席ゼロス」が、ものすごい衝撃でした。なんだかんだ、シンフォニア自体は好きになった。クラトスの話も泣けた。世界もいい感じに救われた。割とサッパリした気持ちで終わった……はずだった。クリアしたら、最後の最後に傷口に塩を塗りこまれた。

 世界は救われた。
 だが、ゼロスは救えなかった。
 そんな事実を、クリアした瞬間、残酷に突きつけてくる。

 あ、あぁっ……ゼロス様…………
 私は……私はみんなで幸せになりたかっただけなのに……
 コレットも、クラトスも、ゼロスも、みんな好きだったのに……

 嫌……………嫌あああああああーーーーーーっ!!!!!!!!


コレット②

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 そんな私の悲痛な叫びが、時空をフラノールまで巻き戻した。
 
……というのは流石に茶番すぎるかもしれない!

 とにかく、ゼロス生存ルートを確認するために、セーブデータを巻き戻して、コレットルートに突入してみることにしました。「フラノール前のデータをわけておいた方がいいかも」と教えてくれた人、本当にありがとう。

 いや、実は私って「同じゲームを2周しない」という個人的なルールが存在してるんです。でも、今回ばっかりは、流石にその禁を破ろうと思いました。破らざるを得なくなった。私の手でゼロス様を救うしかないんだ。ドワーフの誓い第七番、セーブとロードは必ず勝つ!

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ここ、いいですよね。
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 実際のところ、大前提のルートはありながらも、ゼロスが生き残るかどうかが、ロイドに「……信じていいのか?」と言われるのか、「信じてるから」と言ってもらえるのかで分岐してしまうのがすごいと思う。

 もう、ここで疑ったら死んでしまう。
 ゼロス様、なんて繊細な男なの。

 でも、実際ゼロスにとっては、そのくらい「ロイドに信じてもらえるかどうか」が重要だったってことですよね。冷静に考えると気が狂いそうだ。この男、たったひと言で突き動かされすぎだろう。

 つまりこれ、「ロイドに信じてもらえる仲間になった」ということに、ゼロスなりの生きる理由を見出したってことですよね。え、色彩(坂本真綾)してる? 初めて寂しさをくれた人、ただの孤独に価値を与えてくれた人ってこと? すいません、ゼロスのイメソン「色彩」で行かせてください。

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 なんか、ちゃんと生き残ってるゼロス様見てたら普通に泣けてきちゃった。ゼロス様、私……信じてましたっ……信じてたから……! 救えたんだ……ループの果てにゼロス様を救い出せたんだ!!

 この、ゼロスが真剣な時は「ロイド君」でも「ハニー」でもなく、「ロイド」と呼び捨てにする事実に頭を焼かれ続けている。すごいキャラだ。

 その代わりに、今度はクラトスに冷たくされる。
 クラトスを大切にしようとすると、ゼロスに冷たくされる。ゼロスを大切にしようとすると、クラトスに冷たくされる。どういうシステムよこれ? 「ポケットモンスター クラトス/ゼロス」ってか? ひとり分の陽だまりにふたつはちょっとは入れてないじゃないですか?

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 しかも、クラトスはそのまま離脱してしまう。
 なんだか、改めてゼロス生存ルートに行くと、「クラトスルートも全然よかったよな」と思えてくる。なんだかこのゲーム、どのルートにも「これはこれでアリなのは?」と思ってしまう。

 クラトスがついてこないのも、これはこれでいい。
 コレットが明らかにロイドを好きになるのも、全然王道って感じ。
 ゼロスの裏切りも、なんだかんだ全然アリだと思う。

 なんだか、どれも正史に見える。
 きっと、プレイヤーの歩んだ『テイルズ オブ シンフォニア』こそが、正しい歴史になるのだと思う。多分どれも正解で、どれも捨てがたい。

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 そのせいもあってか、改めてエンディングでクラトスのいない集合絵が出てきたとき、一抹の寂しさを感じた。クラトスを仲間に入れてあげてほしい。望んでいた「ゼロスのいる絵」が見れたはずなのに、なんかちょっと寂しい。ままならないゲームだね。やっぱりみんなで幸せにはなれないんだ。

 だから、これって「選択と分岐のゲーム」だよなと思いました。
 RPGだけど、恋愛アドベンチャーみたいな感じがします。

 キャラクターの好感度とかも、ちゃんと全員分がいちいち上がったり下がったりする……つまり「単純に全員から好かれるだけの選択肢」が存在していない。八方美人なんて最初から許す気がないゲームなのだ。

 冷静に考えると、この100時間級のRPGに、ここまでのルート分岐と緻密な好感度上昇やセリフ差分を仕込んでいるのが、結構すごいと思う。本当に「RPGに恋愛アドベンチャーを合体させてみました」を地で行っている。王道っぽい顔してるけど、だいぶとんでもないことしてると思います。

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サラッと告ってるコレットちゃんの奥ゆかしさ、好き。



キャラクター編

ゼロス様

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 ここからは、各キャラクターの話をしようと思う。

 みなさん、きっと「え、お前なんか終わらせる空気出してるけど、ゼロス好感度1位ルートやらないの?」と思っているところでしょう。結論から言いうと、無理でした。ゼロスを好感度1位にはできなかったです。

 フラノール前で保存しておいたセーブデータの好感度ランキングは、1位がクラトス、2位がコレット、3位がリフィルでした。まあ、これはまだわかる。そこからなんとかゼロス様を3位以内に滑り込ませるべく、各地のイベントやスキットを回収しまくった。が、それでもゼロスが旅立ってしまう。

 メルトキオのイベント、サイバックの迷子探し、くちなわとの一騎打ち……ゼロスの好感度が上昇するあらゆるイベントを回収して、もう限界まで好感度を上げた。だが、ゼロスが「4位」から動かない。裏を返せば、断固として3位を譲らない「鉄壁のリフィル」が爆誕したのだ。

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 もう、本当にどうにもならなくなった。
 事実上、私は詰みました。リフィル先生に詰まされました。

 思い返してみれば、「これリフィル先生にカレー作らせたら絶対オモロいやろw」くらいのノリで、要所要所でリフィル先生を選んでしまっていた気がする。その結果、リフィルの好感度がすごいことになった。最悪だ。

 何度繰り返しても、どんなに好感度を稼いでも、どれだけセーブとロードを繰り返しても、ゼロス様が旅立ってしまう。そしてドアを開けて入ってくるリフィル。何千回、何万回とループしても、多分ゼロス様には振り向いてもらえない。はい、「失恋」です。これが本当の「失恋」なのです。

 もう、俺は暁美ほむらだ。
 ゼロス様のために何回もセーブとロードをした。あらゆる手を尽くした。しかし、何度繰り返しても、リフィルという名のワルプルギスの夜に粉砕される。私のソウルジェムもどんどん濁っていく。

 私、こんなにもゼロス様のこと好きなんだよ。
 なんでもしてあげるよ。こんなに尽くしたよ。
 こんなに好きなのに……こんなに好きなのに!!!!!

 まさか、このゲームで「ループ系主人公」の気持ちを味わうハメになるとは思わなかったです。しかもループにハマってしまったタイプの。ごめんなさい、私に叛逆の物語はできませんでした。ワルプルギスの廻天もありません。私のシンフォニアは、本当の意味で、失恋で終わりました。


リフィル

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 鬼、悪魔、リフィル・セイジ。

 おかしい、キャラクターとしては普通に好きなはずなのに、性能的にもめちゃくちゃお世話になったはずなのに、それ以外の部分で好感度がダダ下がりしている。もう私の目には、この人が「何度ループしても立ちはだかってくる最強のラスボス」にしか見えていない。

 何度リフィルに心を折られそうになったかわからない。
 というか、実際「折られてしまった」からこうなっている。

 「流石にこれでゼロス3位に来るんじゃない?」
 「リフィル来たわ」

 「よし、今度こそゼロスが3位に……!」
 「またリフィルだ……」

 「ルイン復興で町長ゼロスにした!
  これでダメだったら本当に終わり……」
 「リフィルだああああああああああ!!!!!!」

 こんな感じの熾烈な戦いを、何度も繰り広げました。
 完全に暁美ほむらvsワルプルギスの夜ですよね。

 リフィルの顔を見ると、ちょっと身体がビクッてなる。
 もういろんな意味でトラウマキャラクターかもしれない。

 これで、「性能的にめちゃくちゃお世話になっている」というのが、リフィル先生になんともやりきれない気持ちを作り出している気がする。本当に、序盤から終盤までトップヒーラーだった。リフィル先生がいなければゲームをクリアできなかった。アグリゲットシャープ(早口)にもお世話になった。

 それほどの恩人が、最後の最後でラスボスになった。
 アビスのヴァン先生よりひどい。
 真の裏切り者はリフィル先生だったんだ。

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お母さんとのイベント、ヤバいよね


藤林

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 リフィル先生が「純粋に性能の強さから好きになっていった」タイプのキャラクターだとすれば、その真逆を行ったのが藤林だった。

 藤林、性能がパッとしなさすぎる。
 単純に私が使いこなせていないだけの可能性が高いものの、だとしたら余計に操作難度が高いってことなんじゃないのか。なんか、「どう使いにくいのか」を表現するのも難しいくらい、よくわからない性能だった。キャラとして嫌いなわけじゃない。でも、性能がなんとも言えなさすぎる。

 別に、ただ「性能が弱い」だけでグチグチ言うほど、私も器が小さいわけじゃない。私が藤林に言いたいのは、「このなんとも言えない性能で、精霊戦でパーティー固定キャラになるのをやめてくれ」ということだ。藤林が固定じゃなければ、もっとラクな戦いがあったはずだ!!

 もう、嫌でも「藤林が足を引っ張っている」ように見える。紙装甲の藤林が相手に突っ込んでいき、死ぬ。ライフボトルで回復させてもすぐ死ぬ。リフィルはどんどん過労死していく。その割に火力を出しているのかというと、かなり怪しい。最終的に藤林の死体を放置して戦うこともあった。

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 特に、藤林ソロで戦う「くちなわとの一騎打ち」はかなりキツかった。

 「藤林だけで戦う」ことだけでも絶望モノなのに、アイテムを使うことも許されない。なのにゼロス様の好感度上昇がかかっている。どうしろと?

 最終的に、「HP自動回復+火無効」のガンメタ装備で固めて、ひたすら生吸符でチマチマくちなわのHPを吸い取っていく卑劣極まりない戦法で倒した。くちなわもこんな倒され方納得いってねえだろうな。文句は藤林に言ってくれ。そこ含めて、藤林が一番愛着のあるキャラだとは思います。


プレセア

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 この子めっちゃかわいくないですか。

 プレセアたん、一番好きです。
 単純に、見た目と声が好き。それだけ。
 それだけなのだが、これは最大の賛辞ですよ。

 ちなみに、私の人生を最も狂わせたゲームがDSの『スーパーロボット大戦W』なのですが……その中でも、ナデシコのミスマル・ユリカが一番好きだったんです。スパロボWはボイス付きのゲームじゃないけど、後年アニメのナデシコをちゃんと見て、よりミスマル・ユリカが好きになった。

 その頃から桑島法子の声に「世の中にはこんなにかわいい声の人がいるんだ……」と感動し続けているので、プレセアもどストライクです。えっ!? この見た目でCV桑島法子!? やったーー!!

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 最後の最後に明かされる「28歳」という実年齢もビックリ要素なのかもしれないけど、私の目には余計にエロく見えて仕方がない。

 この見た目で28歳とか、逆に最高じゃないですか?

 プレセアの見た目と本来の年齢がかけ離れているらしいことは作中で何度か匂わされていたから、純粋に高校生~成人くらいか、それとも5000歳とかのぶっ飛んだ年齢が出てくるんじゃないかと思ってたけど、実際に出てきた「28歳」という数字の生々しさに興奮している自分がいる。エロです。


リーガル

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 一度も戦闘で使わなかった。

 なんか単純にキャラとしてピンと来なくて、バトルに入れる選択肢がなかった。この人、どういう性能だったんだろう。なんか、手から波動拳が出るのにわざと封印する縛りプレイをしてるところがあんまり好きじゃない。

 いや……リーガルなりの贖罪なのはわかるけど、こっちは世界再生に命かけとるんや! ずっと波動拳撃ってよ!! 以上。


ロイド

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 私は……テイルズオブシンフォニアは、究極的に「ロイドを好きになるゲーム」なんじゃないかと思っている。たしかに、無数のルート分岐がある。好きなキャラにアタックし続ければ、そのキャラとイチャイチャできる。

 でも、最終的に、一番好きになるのは攻略対象ですらないロイド・アーヴィングなんじゃないか? もう、この男が一番好きになるようにできているゲームなんじゃないか? そう思えて仕方がない。

 「ラブコメに最もハマる瞬間は、読者である私たちが“ヒロインの気持ち”になった時」という話は有名かもしれない。つまり、こっちが主人公に愛される側の気持ちになる。ヒロインを差し置いて、主人公の漢気が好きになちゃう。シンフォニアは、間違いなくそのタイプのゲームだと思う。

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 たとえば、コレットの永続天使性無機結晶症が発覚して、コレットから「こんなの気持ち悪いよね?」と聞かれた時に、なんの迷いも淀みもなく「気持ち悪くなんてないよ」と即答してみせるシーンとか、もうこっちの心がトゥンク……しちゃってた。私がロイドに攻略されている気がする。

 ここを含めて、シンフォニアは「ロイドを好きになれないと成立しない」ゲームだと思います。好感度とか、ルート分岐とか、自分を操作してるキャラが有無を言わさずいい主人公じゃないと、あんまり成立しないはず。でも、ロイド・アーヴィングは有無を言わさずいい主人公。

 あらゆる問題に対して、ロイドが「ロイド・アーヴィング、動きます」と言ってくれるタイプだから、とにかく話が早い。シンフォニアメンバーの飲み会の幹事も絶対ロイドがやってますよね。めっちゃ上手く仕切りそう。

 たぶん、ロイド(幹事)はプレセアとジーニアスを早めの時間に返しつつ、ゼロスと2~3軒目まで回っている。そして何軒回っても全く酔わないコレットが一番怖い。そこまで容易に想像できる。

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かっこよすぎるぜ


SIDE:ジーニアス

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 ジーニアスに、いろいろ思うところがある。

 もうここだけ「SIDE:ジーニアス」という専用のコーナーを用意してしまったくらい、ジーニアスにいろいろ思うところがある。

 まず、ゲーム開始時は、あまり好きなキャラじゃなかった。
 なんかズケズケしてるし、差別的な発言も多いし、ロイドに嫌なこと言うし……むしろ私の中では好感度最低と言ってもいいくらいのやつだった。え、子ども相手に大人げない? 子ども相手だから真剣なんだ。

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こういうこと言うのがあんまり……
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 ただ、ミトスが出てきてから、なんか流れが変わった。

 ジーニアスが、なんか急にいいやつに見えてきた。
 もともとプレセア相手にモジモジしながら恋心を見せてる一途さはかわいいとは思ってたけど、ミトスとの友情が描かれ始めてから、なんか急激に好きになってきた。ジーニアス、おまえ……なんていいやつなんだ……。

 私は……男同士の友情に幻想を抱いている人間だ。
 その友情は裏切られるはずがないし、永遠。そういう強迫観念というか、幻想を見続けている。要するに、ジーニアスとミトスもそう見てしまう。もう、ジーニアスとミトスを主人公にしてRPGを1本作ってほしい。

 ジーニアスとミトスを、永遠にしてほしい。

「ボクね、ミトスに助けが必要なときは、必ず助けに行くよ」
「ありがとう。・・・きっとだよ」
「うん。約束する!」
「ジーニアスは・・・ボクを裏切らないでね。」

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「ジーニアスは、ボクとロイドだったらどっちの方が好き?」
「ええ? どうしたの、急に。どっちも同じぐらい好きだよ」
「ボクとロイドが・・・喧嘩したら、どっちの味方につく?」

(中略)

「ジーニアスがずっと・・・ボクといっしょにいてくれたらいいのに」
「いっしょにいればいいじゃない」

「・・・本気にしてもいいの?」
「いいよ。友達でしょ」
「じゃあ、本気にしたよ!」

 単刀直入に言うと、自分はジーニアスとミトスの関係が一番えっちだと思います。ジーニアスは明らかに「大好きだよー!」と、友人に対するLikeの気持ちで言っているはずなのに、ミトスは明らかにLoveの気持ちで詰め寄り始めている。ミトスの「重さ」がすごい。湿度がヤバい。

 自分の「えっちさ」の基準は、その対象に「見てはいけないものを見ている気がする」という背徳感を覚える瞬間がすべてです。そしてシンフォニアでは、その対象がジーニアスとミトスでした。こんなの見ちゃいけない。

 しかも、ミトスの思いが、本当に「数千年分」乗っている。
 ジーニアスに対して、ミトスが言っていた「ハーフエルフの友達ができたのは初めてだから、嬉しい」という言葉も、多分本心で言ってるはず。何千年も生きてて、同族の友達が初めてって……そこに現れたジーニアスって……やっと言ってもらえた「ミトスと友達になれてよかった!」って……。

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ジーニアスもジーニアスで結構重い。
ミトスの輝石を持ち帰ってきちゃうって。
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さよならだ、ボクの影。
ボクが選ばなかった道の最果てに存在する者。

ボクはボクの世界が欲しかった。
だからボクは後悔しない。
ボクは何度でもこの選択をする、この選択をし続ける。

 やっぱり自分は……思想としては、ミトスの言ってることの方が理解できます。弱い人間は、虐げられる人間は、どこに行けばよかったのか? 自分のための世界を作るのは、そんなに悪いことなのか?

 その根底のところで、やっぱりロイドは強すぎる人間だと思います。
 「どこでも生きていける」って、「自分が悪くないなら堂々としてればいい」って、そんなのヒトとして強すぎる。自分には、あんまりわからない。ジーニアスのことを思っていたミトスの方が、全然わかる。

 シンフォニアは、「選択と分岐」のゲーム。
 何度も選択を繰り返して、分岐していく。そして、これがミトスの「選択」だった。ミトスは、自分の世界を作ろうとした。それだけは後悔しない。その選択は絶対に譲らない。ここ、すごいゲームの思想を感じます。

 だから私も、自分の「選択」を後悔しません。

 ゼロスが死んでしまったのも、クラトスが仲間にならなかったのも、コレットと愛し合ったのも、鉄壁のリフィルが生まれたのも、結局ゼロス様の好感度1位が取れなかったのも、すべて私の「選択」です。

 私は何度でもこの選択をする。この選択をし続ける。
 これが、私の「初恋と失恋」だったのだから。
 読んでいただき、ありがとうございました。

















EX

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 これで終わってたまるかーーーーーー!!!!!!!!!!!

 ということで、諦めきれずにゼロスルートを狙うことにしました。

 フラノール直前のさらに前である、最古のセーブデータまで巻き戻り、強引にゼロスの好感度を3位に滑り込ませる作戦を実行に移しました。ここまで行くと、シンプルに「やり直し」です。もうこれ、最初から素直に2周した方がラクだったのでは?

 結局どうしたかというと、「リフィルの好感度を意図的に下げる」という暗黒道に手を染めました。ストーリー中の選択肢も攻略をガン見して、とにかくリフィルの好感度を下げつつ、ゼロスに好かれる。

 化け物になってしまったクララさんを救出するイベントでは、あえて助けない選択をする。モンスター図鑑のイベントで、あえてリフィルに賛同しない。さらに、仕様的にクラトスとゼロスの好感度がほぼ反比例しているので、ストーリー中では徹底してクラトスを疑うような選択肢を選ぶ。とにかくクラトスを信用しない。なんか、心が痛い。

 これでもかと、わざとリフィルとクラトスが嫌がるような行動を繰り返した。もう、完全に暗黒道です。私は最低野郎<ボトムズ>です。そこそこ巻き戻ったので、もう二度と攻略したくなかったダンジョンもやり直した。私は完全に暁美ほむらのエクスフィアを装備している。コネクト流してくれ。

 結果として、なんとかゼロスを3位に滑り込ませられた。
 もう……正直達成感というより、「禁じ手を打ってしまった」という罪悪感の方が上回っている。なんてままならないゲームなんだ。

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 ようやく知れた、ゼロスの生い立ちと過去。
 かなり残酷なものだった……でも、私はちょっと思った。
 ゼロスが自分を肯定できたことが、私の幸せなんだって。

 自分の生きてる意味って、何?
 自分の生まれた価値って、何?
 これが、最近の私の悩みでした。
 その答えを、ちょっとだけ得られた気がする。

「おいおいおい。何もかも滅びたらお前も消えるんだぜ」

「俺は消えない。だから俺以外のやつにもほろびて欲しくないし、ゼロスにも生きててもらいたい」

「・・・泣ける台詞だなぁ」

 「ゼロスに、生きててほしい。」

 こう願えたことそのものが、私自身の自己肯定に繋がった。ゼロスが生きているところを見たくて、生存ルートに入ったこと。なんとか好感度1位のイベントを見たくて、必死に頑張ったこと。こうやって、好きな人の幸せを願えたことが……ちょっとだけ、私の生きる理由になった。

 別に私のことなんてどうでもいいけど、ゼロス様には、生きてほしいと思った。ゼロス様には、幸せになってほしかった。そう思えたことが、私の幸せだったんです。それが、私の生きてる価値になってたんです。

 ゼロス様に救われたんですよ、私。

 あなたを救おうと頑張ってたけど、本当は私自身がゼロス様に救われていたんです。別に一生振り向いてくれなくたっていいけど、これだけは、最後に伝えたいです。私なんかに恋をくれて、ありがとうございました。


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テイルズオブシンフォニアの初恋と失恋|ジスロマック
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