芥川賞「該当作なし」 川上弘美さん「選考委員一同、残念」

第173回芥川賞の選考が終わり、掲示される「該当作なし」と書かれた紙=東京都内で2025年7月16日午後5時51分、渡部直樹撮影 拡大
第173回芥川賞の選考が終わり、掲示される「該当作なし」と書かれた紙=東京都内で2025年7月16日午後5時51分、渡部直樹撮影

 第173回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が16日、東京都内で開かれ、芥川賞は「該当作なし」と発表された。

 「該当作なし」は第145回以来14年ぶりで、記者会見した選考委員の川上弘美さんは「選考委員一同、残念だ」などと述べた。

 川上さんは「残念ながら受賞作が出なかった。今回は試みのある候補作ばかりだったが、『ここをもう少し頑張ればなんとかなったのではないか』という作品が多かった」と話した。

 「受賞作を出すべきか、出すべきではないか」という具体的な論議は行われなかったという。川上さんは「それ以前に、この作品について、どこが良いか、どこが足らないかの論議に非常に時間をかけた」と説明した。

 今回の芥川賞は、米国出身のグレゴリー・ケズナジャットさんの「トラジェクトリー」▽駒田隼也さんの「鳥の夢の場合」▽詩人の向坂(さきさか)くじらさんの「踊れ、愛より痛いほうへ」▽日比野コレコさんの「たえまない光の足し算」――の4作品が候補になっていた。

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