試験問題を盗もうと……学校に侵入した教師と保護者を逮捕 韓国

机と椅子が並べられた教室で、大学修学能力試験(日本の大学入学共通テストに相当)の問題を解く韓国の生徒。机の上には筆箱や、問題が載った冊子が開かれて置かれている

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画像説明, 韓国の教育システムは熾烈な受験競争で知られる。画像は大学修学能力試験(日本の大学入学共通テストに相当)を受ける生徒(2014年11月14日、韓国・ソウル)

韓国・慶尚北道北部安東市で4日未明、高校に侵入して試験問題を盗もうとしたとして、高校教師1人と、保護者の男性1人が逮捕された。

逮捕された2人は4日午前1時20分、ソウルの南東に位置する安東市内の高校に侵入しようとした疑い。しかし、学校の警報が作動したため、問題用紙は盗まれなかった。

教師は賄賂を受け取り不法侵入した容疑で、保護者は不法侵入した容疑でそれぞれ逮捕された。

2人と共謀したとされる学校の施設管理担当者も、盗難と不法侵入を許した疑いで逮捕された。

当局によると、逮捕された教師は、保護者の子供の家庭教師を務めていた。韓国では、学校で雇われている現役教師が私的に指導することは禁止されている。

韓国公共放送KBSによると、逮捕された保護者の子供は、「常にトップの成績を収めていた」という。ただ、子供の成績と、過去の試験問題盗難事件に関連があるのかは分かっていない。

警察は、保護者と教師の間で金銭の授受があったとみており、2人が学校に侵入したのは今回が初めてではないと考えていると、KBSは伝えた。

韓国の教育制度は受験競争が激烈なことで知られ、試験をめぐるスキャンダルが相次いでいる。

6月には、全国規模の英語試験の解答がオンライン・チャットルームを通じて流出した疑いをめぐり、警察が捜査着手を発表した。

2月には、「スヌン」と呼ばれる大学修学能力試験(日本の大学入学共通テストに相当)の模擬問題を塾に販売したとして、教師数十人を含む249人が逮捕された。

ユニセフ(国連児童基金)・イノチェンティ研究所が先進国における子どもの状況を比較・分析した「レポートカード19」によると、経済協力開発機構(OECD)と欧州連合(EU)の計43加盟国を対象にした調査で、子供のウェルビーイング(心身の健康と社会的健康が良い状態にあること)を比較したところ、韓国の子供は「スキル」においては全体の4位と高かったが、「心の健康」では34位だった。