ヘイトに歯止めがきかない―ネット、選挙、日常生活にあふれ出した外国人差別
日本に来たのは約20年前。故郷であるトルコ南東部の村はトルコ警察の監視下に置かれ、安全を求めた。夢は解体会社を経営すること。子ども2人は日本で育ち、将来は国際貢献する仕事についてほしいと考えている。 昨年、小学生の娘が同級生から「くさい」と言われ、毎朝シャワーを浴びてから学校に行くようになった。ヤマンさんは学校に訴え、教師が発言をした児童と話し合った。今は元気に学校に通っている。 ヤマンさんは訴えた。「クルド人はテロリストだとか悪いやつだとか言うけれども、本当にそうなのか。耳で聞いた情報だけで判断しないでほしい」 教室終了後、ボランティアとして初めて参加した男子大学生は、こう語った。 「SNSではクルド人が怖い、犯罪が多いと書かれていたが、実際に会って話すと違うと感じた。また来たいです」 ▽政治家も差別あおる ネット上には、クルド人を標的としたヘイトスピーチが簡単に見つかる。
「テロリストクルド人が川口市に根城を築いている」 「日本から出て行ってほしい」 こうした差別をまき散らす人々の中には政治家もいる。今年の3月、クルド人の祭り「ネウロズ」の会場に、日の丸をまとって現れた埼玉県戸田市議の河合悠祐氏は、こう声を張り上げた。 「クルド人の多くは犯罪を起こしているじゃないですか。圧倒的に多いんです」 事実ではない。埼玉県警によると、2024年の外国人の総検挙人員は1125人。国籍別では、クルド人を含むと考えられるトルコ国籍は51人で、外国人全体の4・5%だった。 ▽選挙ヘイト だが、「不法移民」「治安が悪くなっている」などと、デマを含むヘイトを繰り返してきた河合氏が、1月の戸田市議選でトップ当選したという現実がある。 選挙活動でもヘイトスピーチが当たり前のように聞こえてくるようになった。代表的なのが「外国人に生活保護、奨学金を出すな」「不法移民によって治安が悪くなった」「在日外国人に侵略される」といったものだ。歴史や制度、人権感覚といった知性を無視した排外的な言説が受けている。 ▽都議選でも
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