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世界観設定を考える上で守るべきたった1つのルール

どうも、きりんです。

自作小説の世界観設定を考えながら仕事をする今日この頃。世界観を造っていくって面白い作業で夢中になってしまいます。神様になった気分になれるからです。シムシティやシヴィライゼーションなんかもハマる系ですし、どんな人が暮らすのかを考えていくのもわくわくしますね。綺麗さや汚さを含めて。

ゲームライターというお仕事をメインにしているのはプロフィールにも記載してある通りですが、そんな私がゲームの世界観設定を構築する上で、絶対に厳守しているものがあります。

今日はそのことについて、自分の考えをまとめる上でもアウトプットしていこうかなと。今から作品の世界観を造るぞ!という人の参考になればまあ幸いです。

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世界観を作る上でやってはいけないタブー

そもそもなんでこんな話を書こうかと思ったかというと、先述したとおり自分の思考整理をするためでもありますが、きっかけはある作品を読んだことでした。その作品はあの「NARUTO」で有名な岸本斉史原作の『サムライ8 八丸伝』。

面白いと思っている人にはものすごい申し訳ないのですが、

1話を読んだ段階でいったん挫折。2話を読むのに心が動かない。

ネットで色々叩かれていたのは知っていましたが、今日は時間もあるし直接読んでみようと思ったのが間違いでした。

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本作の評価はネットでさんざん言われていますし、言いたいことは語り尽くせないほどにあるのですが、今日の本題でないので割愛していきたいと思います。

じゃあなんでこの作品の話題を出したかっていうと、世界観を考える上でのタブーを見事に犯しているからなんですよね。私が守っているルールにもまったく当てはまっていない。

まず、何がダメなのかを少し説明してから、実際にどう作ればいいのかを解説したいと思います。

【世界観設定NG】情報に主幹がない

世界観設定を作る上でもっとも重要なのは「その世界の軸になっている設定は何か」です。これは1つであることが望ましい。

「とある魔術の禁書目録」を例にあげましょう。この作品の主幹となっている設定は『科学と魔術が同時に存在している世界』です。

この設定が主幹となって、魔術サイド、科学サイド、それを行き来する主人公といったように世界観が掘り下げられています。

一方、じゃあサムライ8はどうなのかというと、ぶっちゃけよくわからない……。

サムライ8については、情報が多いことを批判する声も多いのですが、実は情報が多いというのはそこまで大きな問題ではありません。

「とある魔術の禁書目録」もそうですし、ソシャゲで話題の「Fate/grand order」や私が好きな作品で言えば「Dies irae」なんてサムライ8以上に設定が複雑ですし、情報量が莫大です。

ゴッドイーターとかブレイブルーとかなんてたぶんそれ以上のような気がする。


じゃあ、なんでこれらの作品では「世界観がわかりにくい」という批判がないのかというと、ちゃんと主幹があるからです。

ゲームの設定を作る上で重要なのは、この「主幹」の部分の作り方にあります。

【世界観設定ルール】主幹となるアイテム(もしくは設定)をたった一言で知らない人にプレゼンできること。


というルールを守っています。これはおそらく、世間的に評価されているほぼすべての作品に当てはまるのではないかと個人的に思っています。

シンプルで、かつワクワクさせてくれるものが望ましい。より具体的に言えば、

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面接者「この作品はどんな世界観なんですか?」

自分「これは~~~という感じです」(説明終わり)


以上です。次に面接者から来る質問が、説明した内容そのものへの質問であってはいけません。

まず良い例。

「この作品は主人公が海賊王になる話です!」(ドン!!!)

はい、非常にシンプルですね。これ以上は何の説明もいりません。

グランドラインだったり悪魔の実という設定はありますが、話の主幹になっているのは「海賊王」です。海賊王になるためにグランドラインを巡り、そのための武器として悪魔の実があり、大勢の海賊がいて、それらを捕まえるために海軍がいる、とすべての設定を掘り下げていくと必ず「海賊王」に結びつくように作られている。

じゃあサムライ8ってどんな話ですか?って聞かれた時に、「いにしえより受け継がれた7つの鍵があって、それを手中にするものはパンドラの箱かマントラの箱を開けられ、さらに7人の侍がいてそれぞれキーホルダーがあってサイボーグで死なない」などとまったくもって意味不明です。

ナルトが成功したのも、「主人公が火影になる話」という、非常にシンプルな設定を主幹に置いているから。木の葉の里や忍者という話を掘り下げていくと、全部「火影」に集約されるように設定されている。

海賊王も火影も、すべての海賊、そして忍の頂点。少年にとってはまさに憧れの象徴といった感じで非常に面白そうに聞こえる。これが、ナルトのノウハウではもっとも重要だったんです。

その下の設定がどれだけごちゃごちゃしていても、このスキルツリーがきちんと描けていれば読者は混乱しない。ナルトのノウハウが全部詰め込まれていると言っていた岸本先生ですが、初手からしてナルトのノウハウでもっとも重要なものが抜け落ちている。

……っと、サムライ8の批判に話が移りそうになっている。失礼しました。ただ最後にこの作品について一言だけ言うとすれば「ナルトがヒットして天狗になってないでもっと真摯に創作というものに向き合ってください」とそれだけです。はい、終わり。これ以上は言いません。

世界観設定を作るのが苦手という人は、まず自分の作品の世界観をたった一言でおもしろく、わかりやすく説明できるようにまとめられるかどうかを考えてみてください。




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ゲーム会社のシナリオライターからプロデューサーの経験を経て独立→Webライターとしてゼロから活動を始め、2年でデジタルマーケティング事業「forReader」の編集者に。 ▶Twitter⇒https://twitter.com/aoikirin_writer
世界観設定を考える上で守るべきたった1つのルール|アオイ@デジタルマーケティング事業「forReader」編集者
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