過去の主張を暴かれ…AI利用する立候補者の「毒と薬」

支援者(右)と握手する参院選の立候補者=佐賀市で2025年7月3日
支援者(右)と握手する参院選の立候補者=佐賀市で2025年7月3日

 政治でとかく求められるのは「熟議」である。生成AI(人工知能)をはじめとするAIの急速な進化により、政治や選挙のあり方も大きく変わり始めている。今や、熟議でさえ、AIに頼れるのだろうか。谷口将紀・東京大公共政策大学院教授の「回答」は…。

熟議のプロセス、支援に期待 

 情報収集においては、人よりも生成AIの方が能力が高い。

 大量のテキストを学習して、そのデータを基に、自身の周囲にいないタイプの人の声もピックアップすることができる。

 例えば市長に求められる、市民の幅広い意見を拾って集約し政策を形成していく「利益の集約機能」に優れている。

 だが、政治学でいう、人の「政治的社会化」、簡単に言えば「人を説得すること」に関しては、現段階では人間の方が勝っている。

 民主主義である以上、AIがさらに進歩しても、AIが瞬時に「最適な解」を提示してそれで終わり、ということにはならない。

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