『週刊現代』より

好景気の時代にできた病院の「限界」

要するに、景気がよかった時代に建てられた病院が、全国で次々と老境を迎えているのだ。東京・大田区の京浜病院院長・熊谷賴佳氏が言う。

「日本は昭和期に『おらが町にも大きな病院がほしい』という国民の声に応えて、『親方日の丸』の公立病院や半官半民の病院を次々と建ててきました。しかし平成の中頃から、人口減少で外来患者が減り、病院の収入も下がっていった。赤字を補助金でなんとか埋め合わせてきましたが、それも限界に近づいています。

築30年、40年に達した病院は、エレベーターや水道といったインフラの改修を経験していますし、加えて電子カルテの導入など、最新の医療にアップデートするための費用もかかった。診療報酬が上がらない中、建て替え費用を蓄える余力があった病院は、ほとんどないのが実態です」

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