マーケティング×プロダクトが連動する、ユーザー起点のMirrativグロース最前線ーー執行役員が語る「Mirrativ」の未来
スマホ1台でゲーム実況ができる配信プラットフォーム「Mirrativ」を運営するミラティブは、2022年から注力してきたライブゲームに成果が出始め、ミラティブはサービスとしても会社としても新たな進化を迎えています。
さらに、新規事業を複数立ち上げており、新規事業と既存事業の両立という「両利きの経営」が求められるフェーズに進化しています。そこで、今後は、ミラティブのことをより多くの方々に知っていただき、更なるブランドイメージ向上・ユーザー獲得を行うためのマーケティングにもさらに力を入れていきます。
2024年2月に入社した上村 光さんは、Mirrativのマーケティングやプロダクトの売上向上に寄与し、2024年10月より執行役員としてビジネスディベロップメント部、25年2月よりマーケティング部・プロダクト事業部を率いています。入社から執行役員就任まで1年未満という、ミラティブでも異例のスピードで成果を出し続けている上村さん。その原動力はなんなのか、過去を振り返っていただくとともにマーケティングの観点でミラティブの課題や今後のビジョンについてお聞きしました。
執行役員 マーケティング部/プロダクト事業部部長 上村 光(かみむら ひかる)
東京大学学際情報学府を修了後、P&Gに入社。シニアブランドマネージャーとして、FMCGブランドを担当。その後、複数のベンチャー企業のマネージャーを経て、2024年にミラティブへ参画。ビジネスデベロップメント部部長として、マーケティング&セールス責任者を務め、現在は、マーケティング部&プロダクト事業部の部長を務めている。
幼少期の原体験が育んだ、人を惹きつけ、巻き込む力
ーー上村さんのパーソナリティが知りたいです。まずどういう人なのかを知りたいので、学生時代どういうお子さんだったか教えてください。
周りのサポートを得ながら、自分が目立ちたいという欲のある子供でした(笑)。
小学校2年生の時の交通事故が背景にあって、クラスのコミュニティが形成される初期の段階で、2か月程度通学できない時期がありました。大事な時期に通学できなかったことで、今からでもどうすればクラスで自分が居心地よく過ごせるのかを、先生やクラスメイトの特性を分析し理解したうえで自分の身の振り方を考えました。
当時はそんな「分析」をしてアクションを起こすなんて考えていなかったですが、自然とその上で、悪目立ちではなくいい意味で先生からも目立ちクラスの中心的存在になれれば、なんでもできそう!やりたいことができそう!と思ったんです。
あと、今も変わらないのですが「人が好き」です。クラスのやんちゃな子たちから席で本を読んだり自分の好きなことに没頭している子たちまで、皆と仲良くしたい欲が強かったです。各々が好きなことを突き詰めていることに興味があり、人への好奇心も強いです。ここまで人が好きになったのは、冒頭お伝えした小学校2年生のときに孤独な状況から這い上がるために考え抜いた結果かもしれません。つながりがないと寂しいですし、人と1on1で深くしゃべることが昔から好きですね。
ーーマーケティングの領域へキャリアを進めることになったきっかけはありますか?
もともとは、英語が好きで海外の方とのコミュニケーションを取ることが好きだったこと、プレゼンテーションや営業職に適性を感じていたことから大学2年次くらいまでは総合商社に行きたいと思っていました。
ただ、フィールドワークでマダガスカルやエチオピアに行ったときにキャリア観が大きく変わり、東京大学大学院に進学することになりました。
学生時代、マダガスカルで効率的な米の栽培方法の普及について研究をしていたんです。詳細は長くなるので割愛しますが、その土地にとって新たな技術を浸透させるには、人とのつながりが多い、ネットワークの中心性の高い人(村長や農民リーダー)からの噂や口コミが重要であることがわかりました。その学びから「人はどういう理由で商品を購入するのか、またはしないのか」というテーマに興味を持ち、マーケティングの面白さにどっぷりハマりました。
P&Gで学んだ成長のエンジンとは。データドリブン、共創、そして挑戦心
ーー新卒でP&Gを選んだ理由とそこで得た経験やスキルは何ですか。
大学院時代の経験からマーケティング職を中心に就職活動をしました。その中でP&Gを選んだ理由は、1年目からマーケティングの上流〜下流に携われるポジションがあったからです。
当時のマーケティング部は新人研修はほとんどなく、Day1からプロフェッショナルとして働くスタイルで、入社して1か月目に社長にマーケティングプランの提案をするという経験はいい思い出です。
P&Gで早期にシニアブランドマネージャーになれた要因は下記だと思います。この経験は今の自分の仕事のスタイルにもつながっていると思っています。
とにかくデータを観る
マーケティングの基本ですが、とにかくデータを観ていました。週次の売り上げやシェアデータを元にそのデータを分析したうえでの視座を入れ込んだレポートを出していました。また、上記データをプロダクトの翌月の戦略に組み込むという動きもしていました。
競合や他社からの情報感度を高く持つ
3の内容にも繋がるのですが、他部署との関係値を強く作っておくことで競合や他社からの情報をいち早くキャッチし、カウンターアクションはこうすべきだという提案を積極的に行いました。
他部署との連携を密に取る
マーケティング主導で組織全体が動くという社風でありながらも、マーケティングはひとりではできません。例えば営業組織とのコミュニケーションを丁寧に行い、営業の課題感の吸い上げたり、消費者調査の専門部隊とも連携を強化することにより、より戦略提案をより精度高く行うことができました。
ーーP&G退職後は、どのようなキャリアを歩んできましたか。
「やりたいことをやれるか」「社会的意義があるサービスか」の2つを軸に複数のベンチャー企業でマネージャーを担当しており、ブランド戦略及びマーケティング施策の企画から評価プロセスの改革を実施し、代表や役員陣と対話を繰り返していました。
自分のやりたいことを本気で実現するには、より大きな裁量と責任を持てる立場にいく必要があると考えています。戦略や企画をただ考えるだけでなく、自らの推進力で実行まで持っていきたい。そのほうが責任も伴い、やっていて面白いと感じるんです。加えて、「自分が見たことのない景色を見たい」「周囲を驚かせたい」という欲求も強い。だからこそ、常に自分のキャリアの想定を上回る挑戦を続けていたいという気持ちが、原動力になっています。
自分自身の根本でサボれるなって思ったらサボってしまうんです。自分にとって楽で心地よい環境になったら、常に「お前大丈夫か」と問い続けることでさぼらないように自分自身の尻叩きをしているのかもしれませんね。
なぜミラティブへ?「社会的意義」と「熱量」に惹かれたマーケターの決断
ーー新卒から色々な企業で走り続けて行く中、なぜミラティブを選んだのですか。
「社会的意義のあるサービスであること」と「役員陣の熱量の高さ」からです。
Mirrativアプリのような、のんびり友だちと家で過ごしているかのような環境を提供しているサービスはないです。今の世の中そういう場が出来にくくなっているからこそ、それを提供していることに社会的意義が強くあると思います。自分が自分らしく過ごせる場所がなくなると、人は孤独感を覚えてネガティブになってしまうものだと思うので。
また、代表の赤川を筆頭に役員が皆熱量が高いです。このサービスをどうしたら伸ばせるかを真剣に皆考えていて、この人たちとなら一緒に伸ばしたいし伸ばせると思い、「この会社いいな」と素直に思えました。
また、マーケティングをするうえで、「データドリブンな社風」にも魅力を感じました。
正直上記をうたっている会社は他にもあると思うのですが、入社してその実態に驚きましたね。特に驚いたのが、週初めに全社朝会をやっているのですが、そこで代表の赤川から売り上げと各カテゴリの数字報告をしていることです。代表があそこまでマイクロにデータを見てることなんて、ここまでの人数規模の会社になったらあまりないと思います。
実は、会社の代表がこれをすることはすごく大事で、メンバーからすると自分たちのプロジェクトや業務を代表は見てくれているんだという安心感が持てます。また、データを元に現状と期待することを説明することによって皆納得感が生まれ一致団結して走ることができます。赤川がデータドリブンだからこそ社風もデータドリブンになるんだなと実感しましたね。
また、ミラティブは定量定性を大事にしていると面接時に聞いていましたが、実際もそうでしたね。全社員マーケターなのかなという位、皆N1にこだわりますし、情緒的な価値を生み出すことを重視しています。例えば、ギフトを贈ってもらったときの双方の感情や配信する時の心理的ハードルなどを意識して観察しています。
ーー上村さんがサービスグロースを推進していくうえで大事にしていることはなんですか。
サービスのグロースは「情理並存」でないと成り立たないと考えています。定量で分析し、それに基づき提案も持っていきますが、始まりはおおよそ定性的なものです。
たとえば、ユーザーインタビューから「この属性の人は、こういう理由で、こう感じる」というインサイトを得たら、それを裏付けるために定量データを取りにいく。つまり、最初にあるのは人の感情や動機であり、その「情」をどう言語化し、どうマーケティングコミュニケーションに乗せていくかが非常に重要だと感じています。
さらにマーケティングプランを考える際に大切にしているのは、自分のこだわりや思い込みを一度手放し、徹底して共感することです。私は誰かと向き合うとき、相手の思考をなぞるように、まるで自分に憑依させるような感覚で相手の世界に入り込みます。自分を真っ白にして、その人になりきることで、ようやく本質的な答えが見えてくるんです。
次なる成長への挑戦。「居場所」と「体験」を進化させるマーケティング戦略
ーー今後どういうことに挑戦したいですか。
Mirrativアプリのさらなる成長に向けて、ブランディングの強化とユーザー体験の進化に挑戦したいと考えています。
ブランディングといっても、伝えたいイメージはターゲットごとに異なります。現在は、アクティブユーザー/非アクティブ・潜在ユーザー/ゲーム会社という3つの対象に対して、それぞれ適切なブランドの認識を構築していく必要があると感じています。
アクティブユーザーさんには、「配信したり視聴したりする中で、自分の居場所だと感じられる」ような認識を持ってもらいたい。非アクティブユーザーさんや潜在ユーザーさんには、「ゲーム・雑談・歌などの配信ができる、コミュニティ性のあるプラットフォーム」としての魅力をさらに伝えていきたい。ゲーム会社に対しては、広告のための“メディア”としてではなく、「ユーザーとの関係性が築けるゲームコミュニティアプリ」として認識してもらえることを目指しています。
また、ユーザー体験の観点では、Mirrativアプリをインストールしてくれた方にしっかりサービスを楽しんでもらうために、配信の手軽さ、サービスの理解のしやすさ、興味のある配信者とのマッチングといった点がますます重要になってきます。
認知やイメージが的確に伝わり、接点が増えていけば、自然とユーザー数や満足度も伸びていくと考えているので、まずはそこからテコ入れを進めていく予定です。
ーーミラティブでマーケターとして働いたら、どういう経験を積めますか。
調査と分析を通じた、情理併存のマーケティングです。PRやデジタルマーケティングをやってきた方で、的確な仮説ベースでプランニングして評価するところまで出来る方は少ないと思います。そこまでこだわる会社が少ないためです。
ミラティブのマーケティングチームの仲間になれば、マーケティングプランを実施したことによるユーザー行動の評価まできちんとできるようになれます。プランニング→インサイト→コミュニケーション→評価までの一連の流れのなかで、ユーザーさんと向き合い続ける経験や視座を持つことが出来ます。これができることによって上流の戦略立案の経験もおのずと積めるようになるので、キャリアアップを目指している方や将来マーケターとしてキャリアを築きたいと考えている方にはマッチすると思います。
ーー最後に、今上村さんを動かしている原動力は何ですか。
新しいことに取り組むのは、やっぱり楽しいし、面白いです。
営業組織やプロダクト組織を管掌するのはこれまで経験がなかった分野なので、どうすればうまくいくのか、答えが見えないなかで模索しながら進めていくこと自体が、とても楽しいと感じています。
答えのないことに対して、愚直にやり続けることが何よりも大事だと思っています。
それは組織の規模や業種、職種に関係なく、どんな環境でも共通することです。そこを地道にやり続けることで、自分のマネジメントの範囲が自然と広がっていきますし、それに伴って「やりたいこと」もどんどん増えていく。それがまた楽しいんですよね。
また、ミラティブという会社自体も大きな原動力になっています。「これをやりたい」と声を上げれば、それをちゃんと後押ししてくれる。横の部署にも気軽に頼れて、相談できる組織って、実はなかなか貴重だと思っていますし、役員陣も声を上げた人の意見にしっかり耳を傾けてくれる社風がある。そういう環境があるからこそ、前向きにチャレンジし続けられているのだと思います。



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