長嶋茂雄賞創設へ 榊原コミッショナー「レガシー残したい」選考基準など議論し、早ければ今オフにも

[ 2025年7月15日 05:30 ]

張本勲氏が「長嶋賞」を提言したことを報じる6月6日付スポニチ本紙1面
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 6月3日に89歳で死去した「ミスタープロ野球」こと巨人終身名誉監督の長嶋茂雄さんの功績を後世に残すため、プロ野球界が「長嶋茂雄賞」の創設へ動き出した。14日に12球団オーナー会議が都内で開かれ、出席した榊原定征コミッショナー(82)が「レガシー」を残したい意向を示した。「打者表彰」を前提に、早ければ今オフの創設に向けて選考基準などの詳細が議論される。

 ミスターの名前は永久に不滅だ。「長嶋茂雄賞」の創設について、榊原コミッショナーは「いろんな議論、検討をしている」と明かした。

 「長嶋茂雄さんはプロ野球関係者だけでなく、国民全体からみても非常に大きな貢献のある方。何らかの形で“レガシー”を残したいという考えを皆さん持っている」

 現在のプロ野球で人名を冠した賞は、先発投手の最高栄誉となる「沢村栄治賞」と、球界発展に貢献した人物に贈られる「正力松太郎賞」の2つだけ。ともに読売新聞社が制定した。読売新聞グループ本社代表取締役社長でもある巨人・山口寿一オーナー(68)はオーナー会議に出席後、「他球団、コミッショナーとも今後相談していきたい。長嶋さんの野球にかけた情熱を考えると、その志を受け継ぐような賞をつくっていきたい」と意向を示した。

 オーナー会議では議題に上がらなかったが、球界内での機運は高まっている。プロ野球最多の通算3085安打を誇る張本勲氏(本紙評論家)が「名前を残すことが大事。絶対に賞をつくってほしい」と熱望。「ONコンビ」を組んだソフトバンク・王貞治球団会長も長嶋さんの功績を次世代に共有、継承していく必要を強調している。

 選考基準など詳細は今後に議論。山口オーナーが「すでに沢村賞がありますから。だいたい皆さんが想像するような性格の方向を目指すことになる」と示唆したように「沢村賞」と対になる打者を対象にした賞が想定される。「燃える男」としてハッスルプレーが代名詞だった長嶋さんのようなチャンスに強い打者が対象になるのか。同オーナーには「野球振興やプロ野球の未来を開くということにつながっていくとうれしい」という思いがある。早ければ今オフ、「第二の長嶋茂雄」を対象にした名誉が誕生する。 (神田 佑)

【巨人オーナー「遠からず詳細を発表」】
 巨人・山口オーナーは長嶋さんのお別れの会について「今年の試合の日程が全て終わった後、11月下旬を想定し、東京ドームで開催したい」と明かした。

 93年からの第2次政権で9シーズン指揮を執った本拠地。多くのファンの来場が予想され、東京ドームなら運用面でも柔軟な対応が可能だ。「まだ正式に発表できないけれど、どこかで近く、そう遠からず詳細を固めて発表したい」と今後について説明し、ミスターが多くのファンによって盛大に見送られることになりそうだ。

 8月16日の東京ドームでの阪神戦は「長嶋茂雄終身名誉監督追悼試合」として開催し、首脳陣と選手全員が背番号3のユニホームを着用することが決まっている。 (青森 正宣)

≪選手で数々のタイトル&監督で正力賞≫
 長嶋さんは選手時代に数々の賞に輝いた。個人タイトルは首位打者6度、本塁打王2度、打点王5度。他にも新人王、MVP5度、ベストナイン17度、ダイヤモンドグラブ(現ゴールデングラブ)賞2度。日本シリーズMVPは歴代最多4度を数えた。94年には巨人監督として初めて日本シリーズを制して「正力松太郎賞」に選ばれた。

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