奈半利町ふるさと納税巡る汚職事件やり直し裁判 元課長に求刑

奈半利町のふるさと納税を巡る汚職事件で受託収賄などの罪に問われている町の元課長のやり直しの裁判が開かれ、検察は「元課長は首謀者といえる立場で刑事責任は極めて重大だ」などとして懲役2年6か月を求刑しました。

奈半利町の元課長、森岡克博被告(50)は元課長補佐と共謀し、ふるさと納税の返礼品を扱う水産会社に便宜を図った見返りに現金およそ180万円を受け取ったとして受託収賄などの罪に問われています。

3年前、2022年の1審判決で、高知地方裁判所は受託収賄の罪について無罪としましたが、2審の高松高等裁判所は「明らかな事実の誤認がある」として審理をやり直すよう命じました。

元課長のやり直しの裁判はことし3月から始まり、検察は9日、「被告は水産会社への働きかけを元課長補佐に依頼した首謀者といえる立場で役割は重要で、刑事責任は極めて重大だ」などと指摘し、懲役2年6か月を求刑しました。

一方、弁護側は賄賂性を推認する事実はあるものの、賄賂の認識を認めるまでには至らないなどとして、受託収賄について無罪を主張しました。

事件を巡っては町の元課長補佐に去年10月、懲役4年6か月の実刑判決が言い渡されています。

元課長の判決はことし10月に言い渡される予定です。

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