茨城 坂東市の贈収賄事件 会社役員に罰金50万円の略式命令
茨城県坂東市が発注した下水道工事の随意契約をめぐる贈収賄事件で、市の職員から便宜を受けた見返りに金品を渡したとして、水道工事会社の幹部が贈賄の罪で略式起訴され、裁判所から罰金の略式命令を受けました。
略式起訴されたのは、坂東市にある水道工事会社の69歳の取締役です。
取締役は去年12月ごろまでの1年半の間、坂東市が発注した下水道工事の随意契約をめぐって、収賄の罪で起訴された坂東市主査の戸高千利被告(52)に便宜を図ってもらおうと、現金や中古車など27万円相当を渡したとして今月3日に書類送検されていました。
取締役は8日、水戸区検察庁に贈賄の罪で略式起訴され、水戸簡易裁判所から罰金50万円の略式命令を受けました。
捜査関係者によりますと、取締役は警察の任意の調べに対し「公務員に車などを贈ることは賄賂だとわかっていた。随意契約の受注をうまくできるようにしてくれてありがたいという気持ちがあった」などと話していたということです。
一方、取締役とともに贈賄の疑いで書類送検されていた長男で45歳の代表取締役について、水戸地方検察庁は8日付けで不起訴にしました。
検察は不起訴の理由を明らかにしていません。