「心の糧」は、以前ラジオで放送した内容を、朗読を聞きながら文章でお読み頂けるコーナーです。
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坪井木の実さんの朗読で今日のお話が(約5分間)お聞きになれます。
「日常生活に小さな幸せは、たくさんあります。
であるのに、私はつい見過ごしてしまいます。
幸せを見つけるのに大事なのは、感謝だと思います。
自分に感謝する気持ちがないと、不機嫌になり、愚痴や文句がこぼれてくるものです。
でも、特別に良いことがなかった日でも、感謝できることはあるのです。
例えば、食事。今日ご飯が食べられるのは、当たり前のようですが、感謝できることです。実は、日本の子どもの貧困率は先進国で非常に高く、十分に食事ができない子どもは大勢います。ましてや世界の最貧国では、空腹や栄養失調で亡くなる人は少なくありません。
また、食卓上の食べ物が、なぜここにあるかを考えてみると感謝できます。ほとんどの場合、これらは自分が作ったものでも、収穫したものでもありません。誰かが作り、育て、収穫し、運び、料理してくれたものです。
自分一人で牛や豚を育て、米や野菜を作るのは無理です。産地から店や家まで運ぶのも大変な労働です。さらに、それら食材をおいしく料理して提供してくれるのは、実に有り難いことです。
よくよく考えてみると、私たちが口にする食事には、たとえお店で買ったものだとしても、誰かの計り知れない労力や時間や愛情がかけられています。自然の恵みと神様の慈しみによってもたらされます。
感謝を忘れがちな私は、食事の前後だけでも、次のような祈りをささげています。
「父よ、あなたのいつくしみに感謝してこの食事をいただきます。ここに用意されたものを祝福し、わたしたちの心と体を支える糧としてください」
「父よ、感謝のうちにこの食事を終わります。あなたのいつくしみを忘れず、すべての人の幸せを祈りながら」