日本人に向けられ続ける銃口 フィリピン警察「被害届の壁」に苦慮

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マニラ=大部俊哉
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 フィリピンのマニラ首都圏で、日本人に対する拳銃強盗が後を絶たない。路上で銃口を向けてカバンを奪う手口で、被害者が撃たれて重傷を負ったケースもある。昨年10月から突然増え、約9カ月で計19件に上った。在フィリピン日本大使館は「強盗に遭った際には、身の安全を第一に考え、絶対に抵抗しないで」と呼びかけている。

 大使館によると9日午前2時ごろ、首都圏マカティ市北部の歩道を歩いていた日本人に何者かが背後から近づき、拳銃を向けてバッグを奪った。

 被害者は抵抗した際に頭を殴られ、軽傷を負った。その後、仲間とバイクで逃げようとする犯人を追いかけ、発砲された。銃弾は当たらず、犯人は走り去った。

 昨年末には、未明にマニラ市の路上で日本人男性2人が現金などの入ったカバンを奪われた。60代の男性1人が撃たれて重傷を負い、病院に搬送された。

 今年5月にはマカティ市の和食店の店内でも強盗事件が発生した。地元警察によると、夕方にヘルメットをかぶった2人が押し入り、食事中の日本人客に銃を突きつけ、約2万5千ペソ(約6万4千円)の現金などが入ったカバンを奪った。事件の一部始終を収めた防犯カメラの映像がSNSで拡散され、在留日本人らの間に衝撃が広がった。

 日本人を狙った強盗が急増している理由について、大使館は「現時点で明確に述べることは困難」としている。夜間の徒歩での外出を控えるよう注意喚起しているが、最初の発生から約9カ月がたっても有効な防止策は打ち出せていない。

背景に何が

 警察も容疑者の絞り込みに苦…

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この記事を書いた人
大部俊哉
マニラ支局長兼ハノイ支局長|東南アジア・太平洋担当
専門・関心分野
海洋安全保障、国際政治、貧困問題