「襲われるかも…」女性候補が怯えたデマ、震えるほど怖かった有権者の妄信 SNS×選挙に抱く危機感
■SNS規制 「表現の自由」の線引き難しく
デマや誹謗中傷は、刑法の名誉毀損罪や侮辱罪、公職選挙法の虚偽事項公表罪などに当てはまる。またSNS事業者に対しては、情報通信プラットホーム対処法で権利が侵害される投稿があった場合、投稿の削除など対応の迅速化を義務づけている。しかし「表現の自由」の観点からどのような行為や情報を規制するのか、線引きが難しいという指摘もある。 選挙期間中のデマや誹謗中傷については、国会でも対策が議論されている。与野党は選挙関連のSNSの投稿について収益化を規制する案などを議論したが、結論が出ないまま参議院選挙を迎えた。
■「民主主義の崩壊」指摘も 有権者も変化必要
拓殖大学の岡田陽介教授(政治学)は、SNS上でのデマや誹謗中傷は、民主主義の崩壊につながると指摘する。 「選挙は自由であるべきで、どういう主張があっても、どんな候補者が出ても構わない。最終的に投票して決めるという前提で、民主主義が維持されています。ただし、候補者を攻撃することが増えると民主主義自体が崩壊していくことになってしまう」 選挙で候補者を選ぶことで、自分の意思を反映させることが出来る「民主主義」。判断材料となる情報にデマや誹謗中傷が紛れ込むと有権者が正しい判断をしにくくなり、また「攻撃」によって候補者の演説が中断されることは、有権者が候補者の主張を聞く機会を奪う。候補者が「攻撃」を恐れ立候補しにくくなることもある。 岡田陽介教授 「今やSNSなどは動画が中心になっている。そうした中で公職選挙法もアップデートしていかなければいけない。もう一つは、現状の法律で対処できるものは厳格に対処していくということも必要かと思います」 岡田教授は、多くの情報に触れることができるSNSは有権者が候補者を知る入り口としては有効だとした上で、有権者にも変化が必要だとしている。 岡田陽介教授 「情報は増えたけれども、実際に候補者を見たことがないという人もいるのではないかと思います。選挙区の候補者というのは近い場所にいるにも関わらず、『画面でしか知らない』と。街頭演説などに足を運ぶことで、場合によっては直接質問が出来る。SNSだけでは分からなかった、いい候補者に出会えるかもしれない。今後は、有権者が本人にリーチしていくということが必要なのではないかと思います」 ※この記事は、テレビ朝日とYahoo!ニュースによる共同連携企画です。