「襲われるかも…」女性候補が怯えたデマ、震えるほど怖かった有権者の妄信 SNS×選挙に抱く危機感
■都議選でも続いた暴言 トップ再選でも「非常に残念」
先月の都議選中、 駒崎さんはJR赤羽駅前で街行く人に声をかけ支持を呼び掛けていた。「攻撃」を受けた場合でもすぐに対応できるよう、駒崎さんにスタッフがついて行動するようにした。またSNSでの発信は必要最低限に留め、デマの投稿が減ることを期待した。 しかし、懸念していた通りの「攻撃」は続いた。SNSで選挙活動の様子を投稿すると、続けてデマが投稿される。駒崎さんの名前と写真を使った「なりすましアカウント」も確認された。街頭演説中には何度も「人身売買をしている」などと大声で詰め寄られた。掲示板の選挙ポスターがなくなった場所もあった。 駒崎美紀さん 「覚悟はしていたので心の準備はしていましたが、やはりすごく傷つきました。選挙期間中はそれでなくてもかなり追いつめられるものなので、結果に影響が出るのではないかと不安になりました」 公職選挙法では、候補者の虚偽の情報をSNSで拡散することや、演説を妨害することを禁じている。駒崎さんは選挙期間中のデマの投稿や、街頭演説中の妨害行為について、警察に被害届を提出することを検討した。しかし被害届を出せたのは、選挙ポスターが剥がされた件についてだけだった。人手が足りず、全ての証拠を集め、被害を申請することはできなかった。 今回の選挙で、駒崎さんは選挙区トップの得票数で再選を果たした。しかし、「 非常に残念ですが、偽の情報を信じて、私に投票しないという選択をした人も一定数いたと思っています」と話した。
■「立候補する人が少なくなる」 候補者が抱く危機感
駒崎さんは2019年に北区議会議員選挙で当選、政治家としてのキャリアをスタートした。埼玉県戸田市の職員として働いてきた経験を活かし、地域社会をより良くしたいという思いを訴えてきた。「身近な議員でありたい」とSNSで日々の活動を発信したり、地域の人とメッセージをやりとりしたりすることにも力を入れてきた。 しかし、SNSでは有権者に最も伝えたい実績や政策よりも、デマや駒崎さんを誹謗中傷するような投稿が次々と拡散されていった。 駒崎美紀さん 「政策や実績、人柄も含めて、しっかり都政に自分の声を届けていけるかというところを見ていただくのが本来の姿だと思います。でも、なかなか候補者すべての情報を調べるのは難しい。そうなると、SNS上にある刺激的な情報を参考にしてしまうという方もいらっしゃるのかなと。刺激的ではない政策や実績をどうアピールしていくか、どうやったら伝わるかということに課題を感じています」 選挙が終わり、SNSのデマは減った。しかし、駒崎さんは今後もデマや誹謗中傷が付きまとうと感じている。 駒崎美紀さん 「候補者の人権や、家族を守るような規制や仕組みが必要だと感じます。そうでなければ、立候補する方が少なくなってしまう。私自身も何が出来るのか対応策を考えていきたいと思いますし、法整備も必要なのではないかと感じています」