首都圏のマンションで大規模修繕計画を議論する場に、ある工事会社の社員が住人になりすまして潜り込んでいたケースが相次いで発覚しました。どうやって住人になりすましたのか、その巧妙な手口が見えてきました。
大規模修繕会議潜入の手口
必死で逃げているのは、5月に首都圏のマンションAで、住人になりすましていた大規模修繕工事業者の社員です。同じく忍び込んでいたもう1人の男と共に住居侵入容疑で逮捕されました。(後に処分保留で釈放)
潜り込んでいいたのは、住民らでつくる「大規模修繕委員会」。マンションの大規模修繕は通常、10年から20年に一度行われ、100戸を超える大規模なマンションでは住民らで億円単位の発注を決めます。
潜入した人物らは、修繕工事の受注で自社が有利になるために委員会の議論の誘導を狙ったとみられています。
商品券をエサに…相次ぐなりすまし住人
大規模修繕の工事関係者によるなりすまし住人。実は似たようなケースが他でも起きていました。
「腹立たしくてしょうがない」
こう訴えるのは千葉県にあるマンションBの住民です。ある住民の息子になりすました男Xが、去年1月以降に男性が住むマンションの大規模修繕委員会に10回以上も出席していたといいます。なりすましの手口は、マンションAへ侵入した手口と同じものでした。
きっかけは、マンションのポストに入った「たった30分の簡単なインタビューで、1万5000円分の商品券がもらえる」と記載されたチラシです。
ある住人が連絡を取ると、担当者が自宅にやってきたといいます。そして住民が納得する価格で大規模修繕を実施するために、男Xを「代理で会議に出席させる」と持ちかけてきたといいます。
男Xは住人の息子になりすまし会議に参加。さらに、マンションAでなりすましの名義を借りるため住人に接触していた男と同一人物であることが分かりました。
一方、小山さんは修繕委員を務める男Yも男Xをかばうなど不審な行動があったといいます。
男Yが所有する部屋には、人が住んでいる様子はうかがえないといいます。
その部屋の所有者を調べると、大阪に本社がある大規模修繕工事業者で、男Yはその会社の幹部であることが分かりました。
マンション管理組合コンサルタントの須藤桂一氏は、大規模修繕工事を誘導する典型的な手口だと指摘します。
男Yの会社は、登記簿などの情報から判明しただけでも、関東と関西に20以上のマンションの部屋を所有。その多くが大規模修繕工事の検討時期や実施中の物件でした。
さらに、他のマンションCでも立候補して修繕委員を務めていたことが分かりました。
なりすまし防ぐ3つのポイント
身近に潜むなりすましのリスク。どうすれば被害を防ぐことができるのでしょうか?
「3つポイントがあって、1つ目は規約の確認と整備」
修繕委員会への参加条件を、マンションに住んでいる実態がある人に限定するなどの規約があるかを確認。なければ整備することが大切だといいます。
2つ目は、住民同士のコミュニケーションを密に取り、互いの人柄や家族構成などを知ること。
(「グッド!モーニング」2025年7月7日放送分より)