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RTAを走ってみよう

はじめに


こんにちは、けもとです。

以前の記事で、「"競技"としてのRTAでなく、"趣味"としてのRTAを増やす」、というお話をしましたが、そうは言っても、RTAなんてどう始めたらいいか分からない、という方も多いかと思います。

誤解を恐れずに言えば、RTAを始めるきっかけなんてなんでもいいのです。
世界記録を更新することだけが価値でもないのです。
かく言う私も、チャート作りと動画編集のためにRTAを走っているようなものだったりします。

そこで今回は、ニコニコでRTA動画シリーズを投稿している私が、「ゼノサーガ_エピソード1_AllBossesRTA」を例に挙げて、普段どのようにRTAを走っているかをご紹介しようと思います。

この記事が、読んでいただいた皆様が気軽にRTAを始めるきっかけ・参考になれば幸いです。

※この記事での「RTA解説動画」は、biimシステムRTA動画を指します。
※この記事では、「RTAを走ってみたい!」と思い立ってから、実際に走って動画に撮るまでをご紹介します。biimシステム編集~投稿までは、この記事では触れません。(時間と需要とネタがあればそのうち書くかもしれません)

RTAを走るまでの流れ


最初に、RTAを走るまでの流れですが、私は以下のような感じで行っています。
以降は、この流れに沿ってご説明していきます。

ゲーム決定

チャート作成

(練習用データ作成)・検証・区間練習・チャート改善
↓ ↑
通し練習・チャート改善

本走・動画撮影

Step1:ゲームを決めよう


まずは走るゲームを決めなければ始まりません。
ゲームタイトルは、自分が昔やりこんだゲーム、みんなに知ってもらいたいゲーム、世間の評価を覆したいゲーム…などなど、なんでもいいです。

ただし、RTAを走るうえで必要なことが1つだけあります。
それは、「走るゲームへの愛」です。

カジュアルRTAといえど、RTAと冠する以上、ある程度のクオリティは必要です。流石に何度も全滅するとか、調査や練習をロクにしていないといった、通常プレイと大差ないような内容ではいけません。biimシステムをガバの免罪符にしてはいけない(戒め)

本気で記録を狙いに行かずとも、RTAはかなり大変です。
疲れるし、時間もかかります。長時間RTAだと休日が潰れますし。
なので、そのゲームへの愛がなければRTAはとても続けられません。
そしてそうでなければ、面白い編集もできるわけがありません。

自分が思い入れのあるゲームで、「これだ!」というゲームを選択しましょう。

ちなみに、ニコニコに投稿しようと思っている場合、メジャータイトルだと、既に先駆者様がいる場合があります。
被るのが嫌な場合は、こまめに「biimシステムpart1リンク」タグなどで検索して監視しておきましょう。

Step2:カテゴリを決めよう


ゲームが決まったら、次は走る「カテゴリ」を決めます。
カテゴリというのは、陸上のトラック競技で言えば「100m」や「1500m」みたいな、RTAにおける種目のようなもので、ゲームごとに複数のカテゴリが設定されている場合がほとんどです。

このカテゴリは、ゲームによっては非常にたくさんあり、例を挙げると、
・クリアさえすれば何をしてもいい「Any%」
・収集物を全て集めた上でクリアする「100%」
・バグ技を制限した上でクリアする「Glitchless」
などがあります。

あとは難易度選択があるゲームなら、難易度ごとにカテゴリがありますし、クリアデータの引継ぎができるゲームなら、引継ぎ無しの「NG」と、引継ぎ有りの「NG+」が分かれていたりもします。

そういった中から、自分が走りたいカテゴリを決めましょう。
自分が走りたいゲームにどんなカテゴリがあるかは、speedrun.comで確認するのが簡単です。

サイトにアクセスして、上部の検索欄に、ゲームタイトルを英語で入力して検索します。(閲覧だけならアカウントがなくても利用できます)
よほどのマイナータイトルでなければヒットすると思います。

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speedrun.com|トップ画面

各ゲーム画面は以下のようになっており、赤枠で囲った部分が、そのゲームのカテゴリになります。
ゼノサーガ エピソード1の場合、「Any% Glitchless」「Any%」「All Bosses」の3つのカテゴリがあるということが分かります。

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speedrun.com|ゲームのリーダーボード画面

「Any% Glitchless」「Any%」は前述の通りです。どのゲームにも大体あるような一般的なカテゴリですね。
「All Bosses」のようなそのゲーム特有のカテゴリがある場合、カテゴリを選択し、「View rules」>「Category Rules」から、どのようなカテゴリなのかを確認できます。

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speedrun.com|View Rules押下後

ゲーム内のすべてのボスを倒す必要があります: Margulis、Zolfo B、Svarozic、Stribog、Athra 26 Series、Mintia、Great Joe、Meld Gareth、および Din Gareth。

https://www.speedrun.com/ja-JP/xs1?h=English-All_Bosses&rules=game&x=mkeo0yjd-r8rpv2ne.5len7rzl

英語なのでちょっと分かりにくいですが、「(Any%では倒さなくてもいい)ボスを追加で倒す必要があるよ」、ということですね。
ちなみにそのまんまですが、「Game Rules」にはゲーム全体のルール、「Category Rules」にはカテゴリ特有のルールが記載されています。

「Rules」には他にも、計測開始・終了点なども定義されているので、目を通しておきましょう。
speedrunに記録を申請しないのであれば、必ずしも守る必要はありませんが、既に定義されているものに従ったほうが楽だし確実です。

このカテゴリから、自分が走りたいものを選びます。
私は元々トロコンのようなやり込みが好きなタイプなので、ゼノサーガを走ろうと思った時に、speedrunのページでAll Bossesというカテゴリがあるのを知り、こちらを走ることにしました。

また、必ずしもspeedrunに定義されているカテゴリにこだわる必要もありません。
私も、2作目の零~刺青ノ聲~のRTAでは、自分でルールを定めて「霊リストコンプ」(100%みたいなもの)を走りました。
他にもバグ技を習得するのが難しそうなら、「バグ禁止」ルールを作ってしまうのもアリです。
カテゴリがなければ作ればいいじゃない、の精神も大事です。

Step3:チャートを作ろう


さて、走るゲーム・カテゴリが決まったら、次はいよいよRTAの要である「チャート」を作ります。チャートはRTAをプレイする上で参照する、クリアまでの手順や注意点を記した文章・メモです。
ほんの一例ですが、アクションゲームなら敵との戦闘での動きや使う技など。RPGなら買い物メモや稼ぎのタイミング、ステータス振り分けなどが記載されます。

チャートは、絶えず変化するものです。
例えば新しいバグ技が発見されればそれまでのチャートが全て白紙になることもありますし、走っている内に改善点が出てきたりもします。

そんなチャートを0から作るとなると、大変だと思いますよね。
そういう時は、先駆者様から学びましょう。先人のチャートをベースに、自分なりに改善を加えていくのです。
日本人の先駆者様がいるなら、ブログなどでチャートを公開している方も多いです。

私は、いつも先駆者様の動画を研究しています。
speedrunのリーダーボードページには、当該の記録の申請時に使用された動画ページのリンクが埋め込まれています。

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speedrun.com|ゲームのリーダーボード画面

ここから動画を参照し、チャートを事細かに文字に起こしていくのです。
超絶面倒に思えるかもしれませんが、個人的にはこれが一番、改善点を探りやすい方法でした。

チャートの形式は人それぞれで、決まりはありません。
テキストファイルの人もいれば、ExcelやWordの人もいますし、完全脳内チャートという人もいます。
私は長時間RTAが多いこともあり、完全に覚えられずプレイ中に横目でチャートを見ることが多いので、見やすいように色分けなどができるという理由で、Excelに記載しています。

参考程度になりますが、私は以下のような感じでチャートを書いています。
ゼノサーガの場合は、どのタイミングで戦闘や買い物、メニュー操作が入るかを把握したかったので、関連する箇所に背景色をつけています。
また、敵避け方法やアイテム取得に赤太字を使っていますが、RTAをプレイ中はあまりチャートをガン見はできないので、今見るとちょっと文量が多すぎな感じがしますね。

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(参考)ゼノサーガEP1_AllBossesRTAチャート

他にも、零~刺青ノ聲~霊リストコンプRTAのチャートだと以下の感じ。
霊リストコンプということで、撮り逃しをしたら終わりなので、パッと見で撮影があることがわかるように、かつ、霊の種類が分かりやすいように色分けをしています。

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(参考)零~刺青ノ聲~霊リストコンプRTAチャート

参考程度にはなりますが、実際に私が作成・使用した「WS版CCさくら_さくらとふしぎなクロウカード_小狼エンドRTA」のチャートを添付しておきますので、チャートの一例として見ていただければと思います。
(上記の例で挙げた2つのチャートはPCに残ってませんでした。すみません…)

こうしてRTA動画を文字に起こしていくと、「あれ?ここはこうしたほうが早いのでは?」と思う箇所が出てきます。
そのような箇所には、印をつけてメモしておきます。ゼノサーガ1のチャートに、※がついている箇所がそれです。

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チャート改善案

ゼノサーガRTAを知らない方にはなんのこっちゃという感じかと思いますが、ここのアイテムは寄り道の少ないAny%では取るのが主流です。
ですが、AllBossesでは戦う敵が多い=戦利品が多いので、ここで拾わなくても十分足りるのでは?と思い、メモした箇所です。

このように、疑問に思った箇所をメモしつつ、一通りチャートに起こせたら、次は検証に入りましょう。

Step4:区間練習をしよう


ゲームを決め、カテゴリを決め、チャートがひとまず出来たら、あとはひたすら検証・練習を重ね、チャートを改善していきます。

個人的におすすめなのは、「まずは1回通す」ことです。
Step3で、ベースのチャートに改善案を書き込みましたが、まずはそれに沿って、最初から最後まで通すのです。
この際、タイムは参考程度に計測してもいいですが、気にしなくて大丈夫です。

こうすることで、利点が2つあります。

1つ目は、「改善案のチャートで完走が可能かが分かる」ことです。
改善案を書き込んだ段階では机上の空論でしたが、それに沿って実際にプレイすると、クリアが不可能だった、ということがたまにあります。
例えば先述の「アイテム回収をカットする案」の場合、「回収をカットすることで後々の金策が足りなくなり、必要な買い物ができない」という事態が起こったりします。
こうした要素を排除し、まずは「完走できる」チャートにしていくわけですね。

2つ目は、「さらなる改善点が見つかる」ことです。
座学だけでなく、実際にプレイしてみることで、改善点が見つかるのはよくあることです。
本走(録画しながら本番としてプレイすること)中にふと改善案が浮かび、ぶっつけ本番でチャート変更することもあります。(よくはない)

以上のような点を意識しつつ、1度通しながら、改善案の感触はどうだったか、他に改善案があるか、などをチャートに追記していきましょう。

また、この時、実機でプレイする方は、区間ごとにセーブデータを作っておくことをおすすめします。
チャプターごと、ボス戦前、など区間は自由ですが、このあとの区間練習が楽になるので、セーブブロックの数が許せば、ある程度細かくデータを用意しておくのがいいでしょう。
他にも、RTAを走り終わったあと、動画編集用のムービーシーンを録画したい時なんかにも役立ちます。

あとはひたすら、区間練習を重ねます。
短時間のRTAなら通し練習だけでいいかもしれませんが、長時間のRTAで通し練習ばかりやっていると、最後のほうが疎かになりがちなので、区間練習を満遍なく行ったほうがいいと思います。
この時、先の改善案と、元のチャートのタイムを比較し、採用・不採用も決めていきます。他に改善案が出てきたら、それも検証していきましょう。

Step5:通し練習をしよう


ある程度区間練習が出来たら、次は通し練習をします。
通し練習とはその名の通り、本走と同じように、チャートに沿って最初から最後まで通してプレイすることです。

私の場合は、通し練習と本走を兼ねており、通し練習と言いつつタイムを計り、録画しながらプレイしています。
長時間のRTAになると、一周通すだけでも6時間以上かかったりするので、通し練習はあまり頻繁にできません。そのため私は、通し練習と本走を兼ねています。

ここまで来たら、あとは納得がいくまでStep4の区間練習と、Step5の通し練習を繰り返します。どれだけ繰り返すかは人それぞれです。

私はチャート構築と、チャート発表を兼ねた動画作成がRTAを走る目的なので、通し練習・本走はあまり繰り返さず、ある程度のタイムで見切りをつけて動画化してしまいます。本走に至ってはやって2、3週でしょうか。

ここから先は、同じゲームの同じカテゴリを極めてもよし、別カテゴリを攻めてもよし、別ゲームのRTAに挑戦してもよし、それぞれのやり方でRTAを楽しんでいただければよいと思います。

biimシステム動画をアップする予定の方は、動画編集作業が待っています。死んだ魚のような目で編集し続ける機械となって頑張りましょう!

おわりに


気軽にRTAを始められるようにと書き始めた記事でしたが、想像以上に長くなってしまいました。

ただまあ、元も子もないですが、RTAは通常プレイの延長線上にある、やりこみプレイの一種なので、大変な作業なのは事実です。それはカジュアルといえど変わりありません。

以前は大変な思いをしてRTAを完走したあとに、その何倍もの時間がかかるbiimシステム動画編集作業が待っているという、無限に時間が必要な娯楽でしたが、今はライブ配信やRTA大会も増え、成果の発表の労力もだいぶ下がっていると思います。

私個人の願望を言えば、やはりbiimシステム動画が好きなので、動画が増えてほしいですが、RTAを始める・発表するハードルは格段に下がっているので、何はともあれまずはご自身のお気に入りのゲームでRTAを始めてみてはいかがでしょうか?

それでは、ここまで記事をご覧いただきありがとうございました。

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