監査委員会意見書によれば、介護施設が2024年(令和6年)4月1日から定員を18名から9名に削減したにもかかわらず、2024年4月から8月まで9名を超える入居者を受け入れ、160万円の介護費用を不正に請求していたことが確認されています。
さらに、市長と市議会議員が不倫関係にあり、市議会議員が施設の夜間従業員であった点が問題を複雑化しています。
1. 介護施設の違法行為
a. 定員超過の違法性
意見書によれば、2024年4月1日から介護施設の入居定員を18名から9名に削減していました。
しかし、施設は2024年4月から8月まで、9名を超える入居者を受け入れていました。
これは、以下の法令および規制に違反する重大な行為です。
介護保険法(2000年制定)
同法第41条および第77条は、指定居宅サービス事業者や施設が、定員やスタッフ配置基準を含む営業許可条件を遵守することを義務付けています。
定員超過は許可条件違反であり、適切なケア提供や安全確保ができない状況を招きます。特に、意見書が指摘する「夜間スタッフ1名で9名対応」の基準を前提とすると、超過入居者は適切な監視や緊急対応を受けられず、消防法(1948年制定)や地方条例に基づく安全基準にも抵触する可能性があります。
地方自治体の条例
五島市が定める介護施設の運営基準にも、定員遵守が明記されているはずです。監査委員会の決定を無視した運営は、行政手続きへの不服従であり、地方自治法(1947年制定)第138条の4に基づく監督責任の対象となります。
安全性の毀損
定員超過は、入居者の生命・安全を危険に晒す行為であり、施設の運営者には重大な過失が認められます。これは、民法(1896年制定)第709条に基づく不法行為責任(損害賠償責任)や、場合によっては刑法第211条(業務上過失致死傷罪)の適用可能性を招くリスクがあります。
b. 160万円の詐欺的請求
施設は、定員超過分の入居者に対する介護サービス費用として、160万円を五島市に不正に請求していたとされています。この行為は、以下の法令に違反する詐欺行為です。
刑法第246条(詐欺罪)
施設が定員9名であると偽り、超過分の入居者に対する介護報酬を請求したことは、欺罔行為(虚偽の事実を告げること)により市を錯誤に陥らせ、財物(160万円)を交付させた詐欺罪に該当します。詐欺罪は懲役7年以下の刑を科せられる重罪です。
介護保険法違反
同法第22条は、不正な介護報酬請求を禁止し、不正請求を行った事業者に対し、報酬返還や指定取り消し(同法第77条)を課すと定めています。定員超過分の請求は、介護保険制度の趣旨を損なう不正行為であり、行政処分の対象です。
不当利得
施設が不正に取得した160万円は、民法第703条に基づく不当利得として返還義務が生じます。さらに、調査費用や行政手続きの負担に対する損害賠償請求(民法第709条)も可能。
c. 施設運営者の責任
施設運営者(社長や責任者)は、以下の責任を負います。
刑事責任
詐欺罪(刑法第246条)および介護保険法違反に基づく刑事訴追。検察は、160万円の詐取額や入居者の安全を危険に晒した点を重視し、厳しい処罰を求める可能性が高い。
行政責任
五島市は、介護保険法に基づき、施設の指定取り消し、報酬返還請求、または営業停止を命じるべき。地方自治体の監督責任として、施設の運営状況を再点検する義務もある。
民事責任
市は、160万円の返還請求に加え、監査や調査にかかった費用を損害賠償として請求可能。入居者やその家族が、定員超過によるケアの質低下で損害を受けた場合、施設に対する損害賠償請求も考えられる。