兵庫医科大ささやま医療センターの経営移譲、交渉開始へ 丹波篠山

青木康行
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 兵庫県丹波篠山市は、市内の中核的な総合病院・兵庫医科大学ささやま医療センター(同市黒岡)の経営移譲に向けた交渉が開始されることを明らかにした。優先交渉先は医療法人社団みどり会「にしき記念病院」(同市西谷)に決まったという。

 丹波篠山市と兵庫医大は基本協定を結び、市は医大へ運営補助金を交付しており、救急医療対策の補助金も含めると年間約1億8千万円を支出していた。しかし、同センターは年間数億円の赤字となるなど苦しい経営が続き、経営譲渡を検討していた。

 今月に期限を迎える市と兵庫医大との基本協定は、今年度末まで延長する予定。にしき記念病院側は、経営移譲が合意に至れば、早くて2026年度から新病院をスタートしたいとしている。

 10日に会見した、にしき記念病院の井手通雄理事長は「市民の皆様に安心していただけるために、現医療体制の堅持と今以上の救急体制の充実を図りたい」と話した。整形・リハビリ・総合医・小児科を中心とし、救急医療の充実も図りたいとしている。

 会見に同席した酒井隆明市長は「丹波篠山の医療が守られることを第一に交渉を進めていただきたい」と話した。兵庫医大は「にしき記念病院側とスピード感を持って協議を進めていく」とコメントを出した。

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