「コストコ」開業3カ月 周辺の給油所は“売上3割減” スーパーも影響じわり 山梨・南アルプス市
会員制大型スーパー「コストコ」が山梨県南アルプス市にオープンして、11日で3カ月となります。
依然として大勢の客でにぎわう一方、競合する市内のガソリンスタンドやスーパーには、売り上げの減少といった影響が出始めています。
11日正午ごろのコストコ南アルプス倉庫店は、平日の昼にも関わらず、店内は大勢の買い物客でにぎわい、レジには列ができていました。
買い物客
「週に1回か、もう少し来るときもあります。便利ですね。お金を使いすぎてしまって困ってます」
コストコ南アルプス倉庫店 矢代佑太 店長
「客足自体は落ちてはいないが、落ち着いた状態で、平日も祝日も買い物がしやすい状態で非常に順調です」
オープン1カ月の時点と比べると、県外からの客の割合が増加。
また、仕事帰りなど夕方以降に訪れる客が予想以上に多く、日用品の売り上げが8%ほど増えたといいます。
佐藤萌花記者
「コストコ開業から3カ月で好調な一方、周辺地域では影響が現れ始めました」
コストコから5kmほどの場所にあるガソリンスタンドでは、5月の大型連休を境に客足が減り、5月と6月の売り上げは去年の同じ時期に比べ3割も減りました。
ENEOS西野SS 望月政英社長
「3割減くらい予想はしていたが、半年くらい先かと思っていたのが結構ペースが早く3割落ちたので、この先がさらに心配だなと思う」
売り上げ減少の原因は価格にあります。
コストコの会員制のガソリンスタンドでは、11日のレギュラーガソリンの価格が1リットルあたり151円。
一方、こちらの店舗は167円と、16円もの差があります。
ENEOS西野SS 望月政英社長
「値段では太刀打ちできない、地域の人のためにも対策して長くは続けていきたい(要旨) 」
影響が現れているのはガソリンスタンドだけではありません。
南アルプス市内の複数のスーパーは山梨放送の取材に対し、コストコの出店前よりも客足や売り上げが減ったと明かし、ある店舗の担当者は「まとめ買いをする客が減り、売り上げは2割減少した」と肩を落としました。
南アルプス市商工会では今後、オープンから半年をめどに、市内の店舗を対象に影響を調査し、対策を検討するとしています。