伝説の番組「タミヤRCカーグランプリ」26年ぶり復活回のレース出場者が当日の様子を現地レポート!日髙のり子さん・前ちゃん・滝博士も駆けつけた収録現場の“復活劇”を振り返る!
昭和から平成にかけ、子どもたちをとりこにした伝説のテレビ番組「タミヤRCカーグランプリ」が復活! 2025年6月26日(木)よりタミヤ公式YouTubeチャンネルで配信中の動画「タミヤRCカーグランプリ Special」は、公開からわずか1週間で視聴回数が15万回を超え、SNSなどでも話題沸騰中です。
2つのラジオコントロール(RC)カーレース大会に密着した動画が、それぞれ公開されていますが、そのうち2025年4月12日(土)にタミヤサーキット(静岡県静岡市)で開催された大会に、筆者も一般の参加者として出場しました。当日の“復活劇”を、現場の空気を織り込みつつ、参加者目線でレポートします。
RCカー誕生50周年を記念しての番組復活!!
タミヤのRCカーは、もうすぐ誕生50周年を迎えます。タミヤ初のRCモデルは、1974年発売の「M4シャーマン」戦車。初のRCカーは、1976年の「ポルシェターボRSR934レーシング」です。
50年という節目の年に、RC界隈は盛り上がりを見せていて、2025年の今春には書籍「タミヤRC50年間の全記録」(ワン パブリッシング)がタミヤ監修のもと発売。7月3日には、タミヤ社員がRCカーの歴史を振り返る「X年後の関係者たち~あのムーブメントの舞台裏~タミヤRCカー編」というテレビ番組がBS-TBSで放送されました。TVerでは、この回の見逃し無料配信が2025年7月18日(金)12時まで(12時終了予定)で行われていますので、未視聴の方はぜひご覧ください。
今回、「タミヤRCカーグランプリ」が復活したのも、RCカー誕生50周年を記念してのことだったのです! いや~、めでたい!!
そもそも「RCカーグランプリ」ってどんな番組だった?
そもそも「タミヤRCカーグランプリ」とは、どんなテレビ番組だったのか。当時、リアルタイムで視聴し、収録レースにも数回出場した、筆者の記憶も交えつつ解説しましょう。
1984年(昭和59年)~1999年(平成11年)の15年にわたり、毎週放送されていた番組で、関東在住の筆者はテレビ東京で見ていましたが、全国の系列局などにもネットされていたそう。当時見ていた人と話をすると「夕方やってたよね」「え、朝だったよ!?」と、たいてい放送時間に食い違いが見られるのですが、年代による違いに加え、地域差もあるようで、どっちも正解です(笑)。
メインの企画は、タミヤサーキットで行われたレースのダイジェスト。故・小倉智昭アナウンサーによる実況のコミカルな調子が、今も耳に残ります。バギーやF1など多彩なクラスに、抽選で出場権をゲットした視聴者が参加しました。また、レースのほかにも、ミニ四駆などタミヤの新製品を紹介する「ホビー情報」や、RCカーのセッティングなどを解説する「滝博士のハイテク講座」をはじめ、各種コーナーが充実。
さらに、強烈に記憶に残っているのがコマーシャルです。キットの箱絵や走行シーンなどを組み合わせた映像による、RCカーの製品CMが流れていたんですよー(※1)。昭和の少年は、あれ見て「ホットショット」(※2)に憧れたんです!
※1:地域によっては別の提供社のCMだったという話も聞きます
※2:1985年発売のRCバギー
当時の番組レギュラー陣が35年ぶりに集結!
番組出演者は、15年の間に何度か代替わりしましたが、最もなじみ深いのがこの方々では? 司会進行の前ちゃんこと前田靖幸さん、2代目アシスタントを務めた日髙のり子さん、解説の滝博士こと滝文人さん。4月12日のタミヤサーキットには、35年ぶりに集結したという、3人の姿がありました。
今回、MCを担当したのは日髙のり子さん。アイドル的な人気声優で、当時は番組のテーマソングも歌っていたんですよね。動画収録では、35年前にも担当していた出場者インタビューなどに大忙し。開会の挨拶では、代表作のひとつであるアニメ『らんま1/2』の天道あかね役を、2024年のリメイク版で、こちらも35年ぶりに演じたと笑顔で話していました。
前ちゃんは、ミニ四駆の誕生にも関わったタミヤの元社員。番組では、親しみやすいキャラクターでこどもたちにモテモテでした。同時に広報も務め、お世話になったメディア関係者も多いハズ。タミヤ退職後は、コンピュータゲームをはじめ、エンターテインメント分野でご活躍です。今回、久しぶりの収録でも、おもしろ話術が冴えていました。
滝博士は、タミヤRCモデル50年の歴史の生き証人。というのも、前述のタミヤ初のRCモデルもRCカーも、滝博士が設計したのです。しかも、今なお現役のタミヤ社員であるという。当時の番組では、子どもには難しいテクニカルな話をしていましたが、視聴者も大人になり……。今回の収録現場では、そんな“元・子ども”に終始囲まれていた滝博士でした。