洗剤誤飲死亡 施設の過失認め2800万円賠償命令 福井地裁
3年前、福井市の特別養護老人ホームで、認知症の男性が洗面所にあった洗剤を誤って飲んで死亡したのは施設側に原因があるとして遺族が起こした裁判で、福井地方裁判所は、「男性の手が届かないところに保管する義務を怠った過失が認められる」などとして、施設を運営する社会福祉法人に、およそ2800万円の賠償を命じる判決を言い渡しました。
3年前の5月、福井市の社会福祉法人「六条厚生会」が運営する特別養護老人ホームに入所していた当時85歳の認知症の男性が、食器用洗剤を誤って飲み込み、その後、誤えん性肺炎で死亡しました。
洗剤は、居室の洗面所に置かれていたということで、男性の遺族は施設側の管理不足が原因だとして運営する社会福祉法人に対し、4100万円余りの損害賠償を求める訴えを起こしました。
9日の判決で、福井地方裁判所の加藤靖裁判長は「男性の認知症の程度や行動傾向を踏まえると、洗面所に飲料と間違えうる形状の洗剤を置くことで、誤って飲み込む可能性は十分認識できた」などと指摘しました。
そのうえで、「男性の手が届かないところに保管する義務を怠った過失が認められる」として、社会福祉法人に対し、およそ2800万円の賠償を命じる判決を言い渡しました。
判決について法人の代理人弁護士は「控訴の可能性も含めて慎重に検討したい」と話しています。