【参院選 ファクトチェック】「外国人の犯罪が多い」「医療を不正受診」ほとんどの噂は実態反映せず 参院選で広まる「外国人排斥論」に注意 日本人の権利抑制につながる恐れも 専門家とともに検証
参院選で「日本人ファースト」排外主義助長 規制派と共生派で分かれる政策
20日には参議院選挙が行われ、各党が外国人政策を訴え出しています。 概要を一覧にまとめました。 自民、国民、維新、参政などは外国人の運転免許証取得や土地の購入において、一定の規制を設け厳しくするべきだという主張です。 「日本人ファースト」を掲げる参政党は、6月の東京都議選で3議席を獲得しました。 立憲、社民、共産は、人種差別の言動を禁止する法律制定を提案することをはじめ、外国人との共生社会の実現に向けた主張を展開しています。
こうしたなか、石破総理は8日、外国人政策の司令塔組織を設置する方針を打ち出しました。 林官房長官は、一部の外国人による犯罪や制度の不適切利用など、国民が不安や不公平感を有する状況もあると指摘しました。 在留外国人の犯罪などに、政府一丸で対処する組織を来週設置するということです。 田辺教授:本来必要なのは、外国人の困りごとなどにきちんと手当できるような司令塔です。 一部の政党が指摘するような外国人の犯罪は、割合として高いわけではありません。 それなのに犯罪を焦点にするというのは、方向違いだと言わざるを得ません。 外国人による犯罪は、それぞれ固有の事情で起きているので、その事情を解決に導けるような機関の方が犯罪の減少にも寄与できると考えます。
SNSに様々なうわさ 実態は?
SNSには、対立を煽るような文言をよく見かけます。例えば… ・外国人による犯罪が増えている ・国は外国人留学生に返済不要の1000万円を渡している ・外国人が日本の国民健康保険に加入して不正に医療を受けている などですが、実際はどうなのでしょうか。
外国人の犯罪は本当に増えている? イメージが先行しているだけかも
年々、日本の外国人人口は増えていますが、日本国内での刑法犯の検挙人数は2000年代前半をピークに減少傾向です。 近年の日本国籍者と外国籍者の犯罪率を比べてみても、どちらも全体の0.15%と差はありませんでした。 田辺教授:まず、日本はこの20年くらいで治安が良くなっているという前提があり、治安が悪化しているという認識がそもそも誤っています。 例えば事件のニュースで、外国人の犯罪の場合、人名の前に「中国籍」など国や地域の名前がつきます。東京都出身や大阪府出身とは言いません。外国籍であるということがクローズアップされることで、外国人が犯罪をしているイメージが強くなるのだと思います。 人間は「自分たちではなく外の人が悪いことをしている」と説明された方が納得しやすいので、世界的にも「外国人の犯罪が増えてる」との主張が多くみられます。 移民は捕まると国外に追放されることがあるので、特に定住してる人は遵法意識が高いことが多いです。 外国人は犯罪と結びつけて語られやすい存在なだけで、実際の数値をみると、そのようなことはないことが分かります。