【参院選 ファクトチェック】「外国人の犯罪が多い」「医療を不正受診」ほとんどの噂は実態反映せず 参院選で広まる「外国人排斥論」に注意 日本人の権利抑制につながる恐れも 専門家とともに検証
排外主義は日本人の自由・権利の縮小につながる 不満が外国人排除につながる構造に注意
おしまいに、田辺教授は、噂が排外主義に繋がれば、外国人だけでなく日本国民の自由や権利も失われることにつながると警鐘を鳴らします。 田辺教授:大学の高い学費や納付額の高い健康保険への不満が、外国人がタダ乗りしているなどという主張につながる流れがあります。 ところが現実は、外国人が入ってくることで人口減少が抑えられ、その規模の経済をギリギリ維持できています。実態は逆なのです。 こうした外国人を無理に追い出してしまうと、今度は日本国民の中で保険や奨学金の条件が厳しくなるなどするでしょう。わざわざみんなで権利を押し下げていく方向になりかねません。 実際、極右政党が政権についたり独裁的な政権になったりしたところでは、人々の権利は外国人だけでなく、身近な人の権利も制限される方向に進みます。 外国人も一緒に、当然の権利を守っていこうという方向にいかないと、全体に非常に危険な流れができてしまうことを指摘しておきたいと思います。 (『newsおかえり』2025年7月9日放送分より)