目立つのは「黒」 山岳救助訓練で捜索ヘリに4色のタオル振ってみた(青森・黒石市)
山岳遭難を想定して中腹にいる遭難者役がさまざまな色のタオルを振り、捜索ヘリ搭載のカメラからどの色が目に付きやすいかを調べる実験が9日、青森県黒石市の黒森山で行われた。県山岳遭難防止対策協議会黒石支部(支部長・對馬勝治黒石署長)が夏山遭難救助訓練の一環で行い、白、水色、赤、黒のタオルのうち、黒色が特にはっきり見える-との結果を確認した。 訓練には、同署や近隣の消防署・消防団、県警警察航空隊や県情報通信部などから約50人が参加した。 黒森山ウォーキングセンターに捜索本部を設置し、捜索隊の入山と併せて県警ヘリ「はくちょう」も上空およそ100メートルの高さから捜索を開始。鮮やかな青葉に囲まれた遭難者役が白、水色、赤、黒と順番にタオルを振り回す様子をヘリ搭載カメラが捉えた映像が同本部のモニターに共有されると、参加者は「水色は分かりづらいな」「黒が一番はっきり見える」などと感想を言い合った。 黒はハチが寄ってくる色とされるが、同支部によると、タオルは捜索ヘリの気配を感じたタイミングのみの使用で構わないという。 對馬支部長は「色の見えやすさは季節によって変わるが、夏は黒のタオルが有効との結果を確認した。遭難した場合、ヘリが来たらタオルをただ掲げるだけでなく、見えやすい場所で動かして振ってほしい」と話した。