《試食販売》スタッフ、驚きの理由で客に「怒鳴られた」… 売り場で感じている “意外な思い” とは
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試食販売、知られざる舞台裏
スーパーなどで展開される「試食コーナー」。コロナ禍で見掛けなくなった時期もありましたが、売り場の“華”として私たち来店客を楽しませてくれるコーナーです。では、実際にその仕事に関わっている人たちはどのように感じているのでしょうか。リアルな舞台裏を紹介します。 【画像】「うわっ…」 これが 《試食販売スタッフ》 の日常です!
試食販売は、基本的に立ち仕事です。しかも売り場は、冷蔵や冷凍ケースの前に設置されることが多く、夏でも足元から冷えてきます。防寒するにも制服に響かないよう工夫が必要で、レギンスやカイロ、インナーなどで対策している試食スタッフも少なくありません。 そして、寒さ以上にこたえるのが、来店客に声を掛けても立ち止まってもらえないこと。元気よく「いかがですかー!」と呼び掛けても、スルーされてばかりだと気持ちまで冷え込みそうに……。それでも誰かが立ち止まり「おいしいね」と言ってくれる瞬間を待ち望んで売り場に立ち続けます。
食品アレルギーの事故を防ぐため、多くの試食販売では「お子さまは保護者同伴で」のルールが設けられています。 ある試食スタッフは、一人でやってきた小学生にそのルールを伝えました。すると後からやってきた母親に「なんでうちの子はダメなの!?」と怒鳴られてしまったそうです。周囲の視線が集まる中、理由を丁寧に説明して何とか怒りを収めてもらえたものの、冷や汗が止まらなかったといいます。 こうしたルールは、お客様の安全を守るために必要なもの。できる限り理解を示してもらえると、スタッフにとって大きな支えになります。
「〇〇って、どこに置いてあるの?」。そんな質問をされるのも、試食販売ではよくあること。ある試食スタッフは、自分が扱っている商品とは別の商品の場所を聞かれ、売り場まで丁寧に案内しました。 試食販売スタッフは外部から派遣されているケースも多いですが、仕事を始める前に店内の売り場を一通り確認して回ります。 するとそのお客さまは「わざわざありがとう」とお礼を言いながら、担当していた商品を何パックもカゴに入れてくれたそうです。さらに「あなたのおかげで、気持ち良く買い物ができた」と声を掛けてくれたといいます。 売れることももちろんうれしいけれど、温かなやり取りが心に残る。そんな瞬間があるのも、試食販売の魅力かもしれません。
売り場の寒さも、怒られた衝撃も、「おいしい」「一ついただくわ」という一言で報われる。試食スタッフの現場には、そんなエピソードがたくさんあります。 立ち仕事の大変さや、思わぬトラブルに向き合いながら、今日も笑顔で「ご試食いかがですか?」と声を掛ける。そんなスタッフの存在が、おいしさを届ける小さな架け橋になっています。
奏かえで
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