算数や数学で出題されるのは、足し算や掛け算などの四則演算だけではありません。
今回チャレンジするのは、「素因数分解」。
素因数分解がスムーズにできるようになると、いろいろな場面で便利ですよ。さっそく挑戦してみましょう。
問題
次の数を素因数分解しなさい。
3888
ヒント:素因数分解のイメージは、「掛け算の反対」です。
解答
正解は、「2×2×2×2×3×3×3×3×3」です。
※累乗(同じ数を何個か掛け合わせる計算)を使って表すと、「2^4×3^5」です。
3888は2と3の掛け算でできていたのですね。
では、スムーズに素因数分解をするための「ポイント」を確認してみましょう。
ポイント
素因数分解を効率化するポイントは、「素数の二乗(素数を二個掛けたもの)で割る」ことです。
素因数分解とは
まず、素因数分解とは何なのかを確認しておきましょう。
素因数分解とは、自然数を素数の掛け算で表すことです。素数とは、自身と1以外に約数を持たない自然数のことです(1は除く)。2、3、5、7などは素数になります。
簡単な例として、12という数を素因数分解する手順を見てみましょう。
素因数分解の手順として一般的なのは、素因数分解したい数を小さい素数で順番に割っていくことです。
12であれば、一番小さい素数の2で割って6。6をもう一度2で割って3。3は素数なので、ここでおしまい。割った数を順番に並べて「12=2×2×3」とすれば、素因数分解が完了します。
大きな数を素因数分解するポイント
しかし、小さい素数で順に割っていく方法では、大きな数の素因数分解に時間がかかることがあります。
今回素因数分解する3888を2で割ると、1944。1944は2で割ると972。972を2で割ると…と、2で何回も割り算をしなければならず、ちょっと大変ですね。
そこで、素因数分解をより効率化するために、素数の二乗(素数を二個掛けた数)で割ってみましょう。
例えば、「2×2=4」なので、ある数字が4で割り切れるということは、この数字の中には「2×2」が含まれていることになります。2回2で割るよりも4で1回割った方が効率的ですね。4で割り切れたら、あとで4を2×2の素数の形に直せばOKです。
「でも、4で割って割り切れなかったらかえって手間がかかるのでは?」と不安に思った人もいるでしょう。安心してください。次の「倍数の特徴」を使うと、割る前に数字が4や9で割り切れるのかを判定できますよ。
4(2×2)の倍数(4で割り切れる数)…下二桁が4の倍数(00も含む)である
9(3×3)の倍数(9で割り切れる数)…各桁の数を足すと9の倍数になる
では、ここまでの知識を使って3888を効率的に素因数分解してみましょう。
3888の下二桁「88」は4の倍数なので、3888は4で割り切れます。
3888÷4
=972
72は4の倍数なので、972は4で割り切れます。
972÷4
=243
43は4で割り切れませんので、243は4の倍数ではありません。ただし「2+4+3=9」は9の倍数なので、243は9で割り切れます。
243÷9
=27
「2+7=9」なので、27も9で割り切れます。
27÷9
=3
3は素数ですから、素因数分解はここでおしまいです。
ここまでの結果を並べると、3888=4×4×9×9×3です。
4と9は素数ではないので、素数の形に直します。「4=2×2」「9=3×3」として、小さい数の掛け算の順に並ぶように整理すると、次のようになります。
3888
=4×4×9×9×3
=2×2×2×2×3×3×3×3×3
これで答えが出ましたね。
まとめ
今回は、大きな数の素因数分解問題にチャレンジしました。
小さい素数で順に割っていく方法で時間がかかりそうな場合は、素数の二乗で割ってみましょう。
このとき、あらかじめ素数の二乗で割り切れるのかどうかを判定できると便利です。
2の二乗である4で割り切れる数は下二桁が4の倍数に、3の二乗である9で割り切れる数は各桁の数を足すと9の倍数になります。これを覚えているだけでも、素因数分解はかなり効率化できますよ。
素因数分解は、√を整数に直すときや、公約数・公倍数を見つけるときなど、算数・数学のさまざまな問題に利用できます。使いこなせるよう、いろいろな数の素因数分解にチャレンジしてみてください。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
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