長崎県五島市長出口太市長殿
貴職がダナン市人民委員会のアンティー副委員長やベトナム外務省のフォン次長と面会し、五島日本語学校の留学生やその家族を巻き込んでダナン市と五島市の観光資源を活用した協力関係の構築を提案し、さらには浮体式洋上風力発電について説明を行ったことは、国際交流や地域振興の観点から一見意義深い取り組みに見えるかもしれません。
ベトナムとの協力関係を深めることは、五島市の経済や文化交流の活性化に寄与する可能性があるでしょう。
しかし、こうした華々しい活動をアピールする前に、貴職には五島市民に対して果たすべき重大な説明責任があることを、決して見過ごすことはできません。
貴職が公職に就くために出馬した選挙において、監査委員会が認めた事実として、五島市に160万円を超える損害を与えた問題が存在します。この事実は、市民の税金が不適切に扱われた結果生じた損失であり、極めて重大な問題です。
さらに、この事案は現在、長崎県警による捜査の対象となっています。
これが市長就任前の出来事であったとしても、貴職がその責任を免れることはできません。
なぜなら、たとえ当選前のものであっても、公職に就く者の資質や信頼性に直接関わる重大な問題とみなされるからです。
刑事責任を伴うだけでなく、公職者としての倫理的責任を問われるものであり、過去の行為が現在の職務遂行における信頼性を損なうことは明らかです。
最高裁判所の判例（平成17年9月27日判決）でも、選挙違反が公職就任前に発生したものであっても、それが公職者の職務遂行における信頼性や公正性に影響を与える場合、市民に対する説明責任が求められるとされています。
このような法的根拠からも、貴職が「市長就任前の出来事」として責任を回避することは許されません。
市民の税金を損なった行為が監査委員会によって事実として認められ、さらには警察の捜査対象となっている以上、この問題を曖昧にすることは決して許されるものではありません。
貴職が大石知事と同様に、自らの行動について市民に対して明確かつ誠実に説明する責任を果たさない限り、国際舞台での活動がいかに華やかであっても、その信頼性は揺らぎます。
ベトナムとの協力や観光資源の活用、洋上風力発電のような先進的な取り組みは、五島市の未来にとって重要なテーマであることは確かです。
しかし、こうしたビジョンを掲げる者が、まず自らの過去の行動に対する説明責任を果たさずして、信頼されるリーダーシップを発揮することはできません。
諸外国との関係構築を進めようとしても、市民の信頼を裏切ったままでは、その姿勢は見透かされ、真の信頼関係を築くことは不可能でしょう。
五島市民は、貴職がこの重大な問題に対してどのように向き合うのかを注視しています。
監査委員会の指摘や警察の捜査という事実を前に、市民に対する説明を後回しにして国際交流を優先する姿勢は、到底受け入れられるものではありません。
貴職には、速やかに選挙時の市議会議員との不正に関する事実を明らかにし、市民の信頼を取り戻すための具体的な行動を取ることを強く求めます。
法的に、そして倫理的に、過去の行為が現在の公職者としての責任を免除するものではないことを自覚し、市民に対して誠実に対応する姿勢を示すべきです。
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出口 太（長崎県五島市長）
@fts_idgc
7月4日にダナン市を訪問した時の様子が、ベトナムで紹介されました。
youtube.com/shorts/s0n4GZW
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