スルガ銀、アパマン問題で初の和解へ 行員の不正認め損害賠償
毎日新聞
2025/7/9 19:00(最終更新 7/9 19:00)
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投資用不動産を巡るスルガ銀行(静岡県沼津市)の不正融資問題で、購入時の借入金を返せず民事調停を続けてきた約400人のうち2人が、銀行側と順次、和解する見通しとなった。毎日新聞の取材に明らかにした関係者によると、銀行が行員の不正を認め、損害賠償金の支払いに応じる。投資用のアパートやマンション購入者向けの融資で起きた「アパマン問題」の民事調停で、銀行側が賠償責任を認めて和解するのは初めて。
アパマン問題は2018年、シェアハウス「かぼちゃの馬車」の不正融資問題が発覚する中で併せて表面化。購入者約400人が「スルガ銀行不正融資被害者同盟」を結成し、22年に東京地裁へ民事調停を申し立てた。弁護団は行員の関与や黙認のもとで不正が行われ、物件を「高値づかみ」させられたことが返済困難になった原因だとして損害賠償を求めてきた。
これに対し、銀行側は「高値づかみ」が認められない物件もあると主張。物件の月ごとの家賃収入の明細が記載された参考資料「レントロール」について、▽行員が関与し改ざんした可能性が高い▽改ざんにより高い収益が見込めるとの誤った認識で高値で購入した――との2条件を満たした場合だけ銀行が賠償責任を負うと説明してきた。
双方は調停の対象となった不動産約800件のうち…
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