社内AI推進者はつらいよ
PoCの沼、終わらない説得、孤独な戦いの先に光はあるか
「AIで、わが社に革命を!」
そんな熱い想いを胸に、社内のAI推進担当に名乗りを上げた、あるいは任命された皆さん。こんにちは。
その志、本当に素晴らしいと思います。しかし、その一方で、理想と現実のギャップに打ちのめされ、心が折れそうになってはいませんか?
私は心が折れたので、その憂さ晴らしにある動画を作りました
今日はこの動画の内容も踏まえながら、社内AI推進担当が直面する「つらさ」の正体を言語化していこうと思います。
あるあるー!と思ってもらえたら嬉しいです。孤独と辛さをを分かち合いましょう。
社内AI推進のつらいところ
第1のつらさ:PoCという名の無限ループ地獄
AI導入の第一歩として避けては通れない「PoC(Proof of Concept:概念実証)」。しかし、これが最初の、そして最大の壁として立ちはだかります。
多くのPoCは「PoC死」という悲しい結末を迎えます。技術的には「できそうだ」という感触を得られても、そこから一向に本番導入に進まない。なぜでしょうか。
「で、費用対効果は?」という必殺の一言
PoCの段階では、明確な投資対効果を算出するのは至難の業です。しかし、経営層からは、まるで確定した未来かのように完璧な数字を求められます。この質問に言葉を詰まらせ、次のステップに進めなくなるケースは後を絶ちません。現場の協力が得られない
「なんだかよくわからない」「今のやり方で困ってない」「仕事を奪われるんじゃないか」。そんな現場の冷ややかな視線や抵抗に遭い、PoCに必要なデータ収集やヒアリングが進まない。板挟みになり、孤立感を深めていきます。目的化するPoC
いつの間にか、PoCを実施すること自体が目的になってしまう。次から次へと新しい技術でPoCを繰り返すも、どれもビジネスインパクトに繋がらない。「AIで何かやってる感」を演出するだけで、会社は一向に変わらない。この虚しさは、担当者の心を確実に蝕んでいきます。
PoCは、ゴールが見えない暗いトンネルのようなもの。抜け出した先にあるはずの未来を信じられなくなり、心がすり減っていくのです。
第2のつらさ:誰にも伝わらない情熱と、立ちはだかる予算の壁
AIの可能性を信じ、その導入が会社の未来にとっていかに重要かを、私たちは誰よりも理解しています。しかし、その熱意は、なかなか周囲に伝わりません。
特に、予算獲得のフェーズは、まさに総力戦。何十ページにも及ぶ企画書を作り、何度も何度も説明に足を運び、あらゆる角度からの質問に備える。
「なぜ、今それをやる必要があるのか?」
「既存のシステムではダメなのか?」
「もっと確実な投資先があるのではないか?」
未来への投資は、短期的なコストとしてしか見なされず、その価値を理解してもらうまでには、想像を絶するエネルギーが必要です。まるで、分厚い壁に向かって一人で叫び続けているような無力感。承認のハンコが押されるその日まで、心休まる日はありません。
第3のつらさ:社内という名の無人島での孤独な戦い
おそらく、これが最も精神的にこたえる「つらさ」かもしれません。
社内に、AIについて同じレベルで話せる仲間がいない。技術的な課題にぶつかっても、気軽に相談できる相手がいない。最新の論文や技術トレンドを一人で追いかけ、一人で咀嚼し、一人で社内に展開する方法を考える。
他部署の担当者に「API連携が…」「このモデルの精度は…」と話しても、キョトンとされるだけ。
逆に、「AIなら、あれもこれも自動でできるんでしょ?」という、魔法の杖のような過大な期待を寄せられ、そのギャップを埋めるのに疲弊する。
この「孤独」こそが、推進担当者のモチベーションを奪う最大の敵なのです。味方がいない戦場で、たった一人で旗を振り続ける。その精神的な負担は計り知れません。
孤独な戦いを終わらせるために
では、どうすればこの「つらい」状況を乗り越えられるのでしょうか。
Geminiがヒントをくれたのですが、正論くさくて「はいはいはーい、そうですねー(棒読み)」となってしまったので、全カットしました。
どんどん外部環境が変化していき
戦いは形を変えて続いていくよ マジで
答えがなくても、一緒に苦しんでくれる仲間がいると少しマシな気持ちになるかも。
いろんな生成AIイベントに参加してみたりするといいかもしれません。私にとっては社外のAI仲間が心のよりどころです。
最後に
そんなこんなで社内AI推進者に光あれ!
辛くなったら転職したり、業務委託になろう!
生きてればよし!




コメント
3すんごく共感しながら読んでました。
生成AIに限らず社内DX系の職種は絶対にぶち当たる壁ですよね…
関連した内容ですが、以前に読んだ共立出版の「データ分析失敗集」という書籍でPoCや社内推進が上手くいかない色々な事例とアプローチが書かれていました。ご参考になれば幸いです。
凄く共感しました!完璧にハマる業務なんて少ないですよね。今のところは個人リスキリング用ツールとして使うのが最強だと理解が広まってくれたらいいのに、と思います。
いや、もう本当に共感しかない(*´-`)w魔法の言葉みたいに使われて、なんでもできるんでしょ? なんか簡単そうだからやってみてよ。とか、もうね会話にならないの・・・データ整形の大変さも理解してくれないし、そんなん必要なくね?みたいなのり・・・(´-`)勘弁してください。ゴミを入れたらゴミがでる。せめてこれだけでも理解してください(´-`;)
とおもいながら、リスキリングだと思って、今日も頑張ります(゚∀゚)ホワイトカラーは全滅しちまえ←