カセットテープの思い出。
1980年代。まだ昭和だった頃。
音楽を聴くと言ったら、LPをターンテーブルにのっけて聴くか、人から借りたレコードをカセットテープに録音して聴くのが当たり前でした。当時ちょうどウォークマンが普及し始めたばかりの頃でしたし、車の免許を取ったばかりで主な音楽視聴環境は自室と車の中が主でした。当時はカーコンポ全盛でして、カセットデッキとチューナーとイコライザーを三段重ねて積んでる車なんてのも珍しくなかったです。そういや、パナソニックがルーフに着けるタイプの奴だしてたなあ・・・あれ1世代で終わっちゃったみたいだけど、スカイラインで純正オプションにしてた奴もあったよなあ・・・話がそれました。
同じころ、レンタルレコードが始まりまして。当時は法的にグレーだったと思うのですが、気が付きゃ町中にレンタルレコード店が雨後の筍の如く出没してましたね。LP買うことを考えたら数分の一か十分の一くらいの値段で借りれましたし、それをカセットテープに吹き込んでしまえば自分のコレクションとして使える訳です。あとは、FMで録音したものですね。シングルレコード買わなくてもFMでだいたいかかりますから。でもレコード会社もそこはよくわかっていて、曲の頭にDJのナレーションかぶせたり曲の最後はフェードアウトしたりで、なかなかまるっとかけてくれるってものは少なかった気がします。それにFMは高域が削られていてナローなので、音質がいまいちということもありました。今じゃ耳が老化して気にならなくなりましたが、当時はわかったんですよねえ。
レンタルレコードから録音したりエアチェックしたりすると、今度は編集する作業が必要になります。カセットからカセットにダビング、という作業ですね。これも音質が劣化するのですが、車の中で聴く分にはさほど気になるほどでもなく。音は悪くなってることはわかるけど、実用に問題ないかな、というレベルでした。
カセットテープ、片面で45分しか収まりません。オートリバースで最長90分。当時のLPは裏表で45分あればだいたい収まったので、90分テープを使うとLP2枚分が収まったわけです。
一方で、運転してると聞いていたい音楽と言うものがあるわけです。あの曲とこの曲と、あっちのあれとそっちのこれ。これを一本のテープにまとめて自分のベスト盤を作ります。しかもオムニバス。ごった煮です。今でいうプレイリストですね。
まあそれをオーディオの前に陣取ってやる訳ですが、これ、テープの長さ分の実時間がかかります。曲を再生しながら録音し、曲が終わったら一時停止してソースの音源を替え、また録音する、という作業を延々と繰り返す訳ですな。いまならドラッグドロップでせいぜい数秒ですが、まあとにかく昭和の時分はお目当てのソースを作るために、90分なら90分、じっちり作業する必要があったわけです。
女の子ととドライブしていて、選曲を褒められたりするともう有頂天でして。このテープダビングしてあげるよ、とかほざいたりして。
今では車中でBLUETOOTHでスマートフォンを接続してそこから音楽を流す、なんてのが当たり前になりました。プレイリストだけこさえておけば後は好みの曲が延々と流れ続けます。お手軽になっていいんですけどね。
でも片面45分のカセットテープにどういう曲順でどうやって収めるかとか、カセットテープのケースをどう装飾するかとか、そういう楽しみってなくなっちゃったなと言う気がします。
トップの画像はライブラリからお借りしました。


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