鳩山政権で入閣が内定した顔触れを見ると、各グループの有力者を偏りなく起用する「グループ均衡」の色彩が強い。民主党の鳩山由紀夫代表は政権の船出に当たり、「鳩山カラー」を打ち出すよりも、党内融和を優先したようだ。
小沢鋭仁氏は鳩山氏が前回代表を務めた際、代表室長として補佐。官房長官への就任が決まっている平野博文役員室長と共に長年支えてきた側近の一人だ。党内では「小沢氏起用は自然」(ベテラン議員)とみられている。
前原誠司、仙谷由人両氏は、小沢一郎幹事長と距離を置く「中堅・若手」のリーダー的存在。前原氏のグループのほとんどは5月の代表選で岡田克也前幹事長を推した。長妻昭氏は菅直人代表代行と近く、年金問題での実績が評価された。
赤松広隆氏は旧社会党出身。先の衆院選を陣頭指揮した小沢幹事長の下で選対委員長として実務をこなした。中井洽氏は旧民社党の出身ながら旧新進党に参加して以降、小沢幹事長と政治行動を共にしてきたベテラン。原口一博氏は論客で知られ、小沢氏に近い中堅だ。逆に、川端達夫氏も旧民社党の出身だが、5月の代表選では岡田氏を支持した。
当選回数が重視される参院からは旧民社党の直嶋正行氏と旧社会党の千葉景子氏、ベテランの北沢俊美氏がそれぞれ入閣する。直嶋氏は政調会長を務め、当選4回の千葉氏は参院の入閣候補の筆頭と目されていた。北沢氏は羽田孜元首相のグループだ。
連立を組む社民党からは福島瑞穂氏、国民新党からは亀井静香氏の両党首が入閣する。鳩山氏は、郵政民営化見直しを掲げる国民新党に配慮し、亀井氏を郵政・金融担当に充てる。
鳩山氏が組閣前日に閣僚候補に内示したのは、副大臣の人選を委ねるため。ただ、内定者の一人によると、鳩山氏は「ポストは口外しないでほしい」と口止めした。自身の人事権をアピールする狙いからとみられる。(2009年9月16日配信)
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