労働者派遣制度の見直しをめぐり、厚生労働省の労働政策審議会は今後、実質的審議に入る。10月7日の会合では、焦点の製造業派遣の原則禁止などで、労使代表の主張が早くも激突。審議は難航必至の情勢だ。
審議会は昨年、派遣見直しをいったん答申。同省はこれを基に労働者派遣法改正案を国会に提出したが、当時野党の民主党などの反対で廃案になった。総選挙後、政権に就いた民主など与党3党はリーマン・ショック後に「派遣切り」が相次いだことを受け、製造業派遣の原則禁止などを3党合意に盛り込んだ。
労働側委員は同日の会合で「派遣労働者は技術が身につかない。セーフティーネットも十分ではない」と指摘し、規制強化を主張。これに対し、経営側委員は「製造業派遣を原則禁止した場合、海外へ製造拠点の移管が早まる」と反論、雇用情勢がかえって悪化すると懸念を示す。
中立の大学教授ら公益委員も「企業は製造業派遣を禁止すれば正社員で雇うのか。(請負や契約社員など)別の雇用形態に変わることが十分予想される」として、製造業派遣の原則禁止だけを推進することに慎重姿勢を見せる。
厚労省は来年の通常国会に規制強化の法案を提出する考えで、審議会は年内をめどに結論を出す方針。仕事がある時だけ契約する登録型派遣の原則禁止、派遣と正社員の均等待遇原則の確立なども、経営側の激しい反発が予想される。(2009年10月7日配信)
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