「ある大手米卸の営業利益が前年比500%」と話題も…中小の米卸業者から聞こえた“ため息”「6年ぶりに決算賞与が支払われなかった」
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ボーナスが多い卸業者は「米の扱いが少ないから」
他方で、「売り上げも堅調で満足してます」と話すのは、大手食品メーカーの子会社で卸売業を営む橋本太郎社長(仮名・59歳)だ。夏のボーナスは驚きの912万円で、年収は約4000万円だとか。 「ウチのボーナスは営業利益から必要経費を引いた額の約50%を全社員に分配するというシステム。ですから、年2回の賞与で給料12か月分になる社員もいる。例えば、40歳の課長でも年2回のボーナスで総額500万円ほどはもらえていますよ」 橋本社長は「米の卸は儲からない」とバッサリ切る。
米卸が儲からないカラクリ
「米は全国農業協同組合連合会(JA全農)が流通経路の大半を占めていたり、前払いが仕入れ条件だったり、キャッシュフローに余裕がないと新規参入が厳しい。ウチで取り扱い始めたのはここ数年ですし、全体からすれば微々たる量。だから今夏のボーナス額にも影響がなかったんです」 ただ、一部報道にもある通り、取引先である大手米卸の今年の業績は好調だとか。 「それでも暴利をむさぼっているわけではない。もともと営業利益が少なすぎたのが適正になった印象です」 槍玉に挙がった米卸業界だが、米価格高騰の恩恵は想像以上に限定的のようだ。 大手食品メーカーの子会社の夏ボーナス 橋本太郎さん(仮名・59歳) 代表取締役社長 年収:4000万円 月収:160万円 昨夏のボーナス 952万円 今夏のボーナス 912万円 取材・文/週刊SPA!編集部 ―[不祥事&リストラ企業[夏のボーナス]大調査]―
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