タイミー、事業者側キャンセルで働き手に休業手当 24時間前から
隙間時間に働くスポットワーク仲介のタイミーは4日、求人を出す事業者の都合で就労開始の24時間前以内に採用を取りやめる場合、原則としてスポットワーカーに休業手当を支払う仕組みを導入すると発表した。9月から始める。これまでは給与の一部などの要請にとどめており、より働き手に給与補償がされやすくする。
厚生労働省が同日、タイミーが加盟する業界団体に「スポットワークにおける適切な労務管理」に関する協力を依頼したことを受けて対応する。厚労省は「求人にスポットワーカーが応募した時点で労働契約が成立するものと考えられる」と資料に記した。
これまでタイミーは労働契約を「就業開始直前に結ぶ」とし、勤務当日に事業者都合でキャンセルする場合、交通費と給与の一部の補償を事業者側に「要請する」という形にとどめていた。
9月以降は「休業手当を原則支払う必要がある」との方針をとる。ただし地震や台風などの天災や、労働者が就労に必要な資格がないなどの基準を満たさない場合は対象外とする。
同業のシェアフル(東京・港)も9月から、事業者の都合で勤務開始前に採用を取りやめる場合、原則としてスポットワーカーに給与の全額をキャンセル料として支払う仕組みを導入する。今後、求人を出す事業者にキャンセル料の規定変更を周知する。
労働基準法では、会社都合で労働者を休業させた場合は、雇用関係にある労働者に平均賃金の60%以上の休業手当を支払わなければならないとしている。
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