松浦貯蓄共済協同組合破産手続き開始決定 長崎地裁佐世保支部

松浦市内の組合員などから集めた出資金の払い戻しが滞っていた「松浦貯蓄共済協同組合」は4日、裁判所から破産手続きの開始決定を受けました。

破産手続きの開始決定を受けたのは、1963年に設立され、松浦市からの融資や組合員などからの出資をもとに、市内の商工業者などに事業資金を貸し付けていた「松浦貯蓄共済協同組合」です。

代理人を務める弁護士によりますと、組合は3日、長崎地方裁判所佐世保支部に破産を申し立て、4日、裁判所から破産手続きの開始決定を受けたということです。

組合は、組合員への貸付金の不良債権化や負債の増加など財務面での厳しい状況が続き、自主再建は困難と判断したということです。

松浦市によりますと、ことし2月にまとめた調査で組合は組合員などのべ253人から3億3000万円を超える出資金や特別出資金を集めていたと推計されていて、払い戻しが滞っていたということです。

また、松浦市は去年4月、およそ2100万円の融資の返済を組合に求める訴えを起こし、去年12月に支払いを命じる判決が言い渡されましたが、現在も支払われていないということです。

出資者およそ80人で作る「被害者の会」の勝山善文代表は「私たちのお金がどこに行ったかを明らかにせず、破産することは非常識だ」と話しています。

また、松浦市は「情報を把握したばかりで、これから組合に事実確認を求める」とコメントしています。

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