一連の問題の発端になったのは去年3月、斎藤知事のパワハラの疑いなどを告発する文書が、報道機関や県議会の関係者などに送られたことでした。
県は文書を作成した元局長を解任し、斎藤知事は記者会見で、「うそ八百を含めて文書を作って流す行為は公務員としては失格だ」と強く批判しました。
元局長はその後県の公益通報制度を利用して内部通報しましたが、公益通報の保護対象とされず停職3か月の懲戒処分を受けました。
元局長は7月に死亡し、自殺の可能性があるとみられています。
県議会は告発文書で指摘された事実関係などを調査する必要があるとして6月に百条委員会を設置し、9月には県の委託を受けた第三者委員会が設置されました。
9月19日、県議会は斎藤知事の不信任決議案を全会一致で可決し、知事はその後失職しましたが、11月の選挙で再び当選しました。
ことし3月、県議会の百条委員会は斎藤知事のパワハラの疑いなどについて、「一定の事実が含まれていた」などとする報告書をまとめました。
また県の第三者委員会は知事の言動の一部をパワハラと認めるとともに、告発文書をめぐる県の対応が、公益通報者保護法に違反しているとする報告書を公表しました。
斎藤知事は第三者委員会が認定したパワハラ行為を認めて職員に謝罪しました。
一方で、告発者捜しを行ったことなどが違法と指摘されたことについては、対応は適切だったという考えを重ねて示しました。
兵庫県知事 内部告発文書めぐる問題とは
「文書問題」の経緯や去年行われた県知事選挙の経緯など、兵庫県知事の内部告発文書をめぐる問題について、これまでの経緯をまとめました。
文書問題の経緯
兵庫県知事選挙
去年11月の兵庫県知事選挙は、斎藤知事の失職に伴って行われました。
この選挙にいたるきっかけになったのは、去年3月、県の元局長が斎藤知事のパワハラの疑いなどを告発する文書を作成し、報道機関などに送ったことでした。
文書への県の対応をめぐって、県議会は6月に事実関係を調査するための百条委員会を立ち上げました。
斎藤知事や職員への証人尋問など委員会の調査が続く中、県議会のすべての議員が斎藤知事に辞職を求め、知事と議会が全面的に対立する事態となりました。
そして県議会は「県政に深刻な停滞と混乱をもたらした政治的責任は免れない」として全会一致で知事の不信任を議決。
斎藤氏は失職し、出直し選挙に臨みました。
組織の支援がなかった斎藤氏は街頭演説やSNSでの発信に力を入れました。
そして11月17日の投票日。
斎藤氏は111万票余りを集め、次点の候補者に13万票余りの差をつけて2回目の当選を果たしました。
選挙戦ではSNSを通じて斎藤知事の支持が広がった一方で、ひぼう中傷も問題になりました。
また、当選の意思のない候補者の選挙運動がほかの候補者のために行われたのではないかとも指摘されました。
斎藤知事陣営のSNS運用に関しては、知事が兵庫県内のPR会社に、ネット上の選挙運動の対価として報酬を支払ったとして、公職選挙法違反の疑いで告発されました。
警察は先月知事とPR会社代表について、捜査結果をまとめた書類を検察庁に送り、検察が刑事責任の有無について慎重に判断するものとみられます。