離乳食の「口移し」に、乳児の「日光浴」 変わる子育ての“正解” 世代ごとの「育児観ギャップ」の乗り越え方
配信
ただし、祖父母世代にも、その時代ごとに「新しい正解」とされてきた育児理念や方法があり、それを信じて一生懸命に子どもを育ててきた。こうした育児方針をめぐる世代間ギャップが、世代を超えて連綿と続いていくのは、ある意味では避けがたいことともいえる。 加えて、育児の知識や技術の多くは、これまで祖父母世代から親世代へ直接伝えられてきたが、インターネットやスマートフォンの普及によって、祖父母に聞くより先にスマートフォンなどで自ら手軽に調べる親世代が増え、両世代の知識や意識の差がこれまで以上に広がっている。 ■育児方針の違いは、孫とかかわる際の祖父母の意識にも影響する可能性も 第一生命カードサービスと当研究所が2024年に共同で実施した、祖父母向けのアンケート調査(高齢者の生活と意識に関する調査)によると、「孫の育て方の考えや方針が、子ども(孫の親)と合わないと感じる」祖父母は31.5%(「あてはまる」・「どちらかというとあてはまる」の合計)に上り、およそ3人に1人が育児観の相違を自覚していることが明らかになった。 図表は「孫の育て方の考えや方針が、子ども(孫の親)と合わない」祖父母とそうでない祖父母が、孫にかかわる際にどのような意識の違いを持っているかを示したものである。 育児方針が合わない祖父母は、孫の世話をするのは精神的・肉体的な負担感だとする割合が多いうえ、孫を世話することで自分の時間を犠牲にしていると感じることも多い。また、孫とのコミュニケーションには気を遣うケースも多いことがわかった。 これらの因果的な関係までは調査で明らかになっていないが、教育方針が孫の親と合わない場合、祖父母世代が親世代に気をつかい、孫とのコミュニケーションで本音を押し殺したり、祖父母自身が孫にかかわる意義を見出しにくくなると考えられる。 その結果として、孫の世話に対して自己犠牲的な意識や精神的・肉体的な負担を感じやすくなるのではないだろうか。
- 181
- 288
- 144