がんと被ばく「関連なし」と結論 福島県甲状腺検査2011~22年度分析、複数解析でより明確に否定
東京電力福島第1原発事故当時に18歳以下だった福島県民を対象とした県の甲状腺検査について、県民健康調査検討委員会の評価部会は4日、2011~22年度の検査結果をまとめ「甲状腺がんと放射線被ばくの関連は認められない」と結論付けた。11~19年度のまとめに比べ複数の解析を加えたとし、「(結論は)より明確だと言える」とした。 新たに、震災当時の年齢階級別や推計被ばく線量別の累積発見率を解析。1~5巡目(11~22年度)の受診者全員を対象とした市町村ごとの推計甲状腺吸収線量や、県の調査で得られた個人別の推計被ばく線量データも前回同様、用いた。 評価部会はいずれの解析でも、被ばく線量と甲状腺がん発見率の間に「一貫した関係は認められなかった」と判断。「より多角的、重層的な解析を行うことができた」と振り返った。 評価部会は4日に福島市内であり、取りまとめ案に合意した。今月下旬に開かれる県民健康調査検討委員会に報告する。鈴木元・部会長は終了後の記者会見で、「従来よりも症例数が増え、新たな解析も加わったことで、放射線の影響についての結論を強く言える段階になった」と述べた。 甲状腺検査は6巡目(23~24年度)を終え、昨年末までに353人が悪性または悪性の疑いと診断され、うち299人が手術を受けた。
河北新報