西鉄現役最古の「オキサイドイエロー」 600形引退へ 貝塚線

貝塚線の「600形」車両=西日本鉄道提供 拡大
貝塚線の「600形」車両=西日本鉄道提供

 西日本鉄道は、福岡市東区と福岡県新宮町を結ぶ貝塚線を走行する「600形」の車両を、2025年度下期から順次廃車にし、甘木線を走る「7050形」の車両を27年度までに導入する。600形は西鉄の現役車両では最も古く、老朽化のため姿を消す。後継車両は乗車定員が減ることから、朝の混雑の状況によっては今後、対応を検討するという。

 西鉄によると、600形は1962年に現在の天神大牟田線に導入され、90年代に貝塚線へ転籍した。貝塚線は運転士だけが乗務するワンマン運転を実施。8編成(各2両)で運行している。「オキサイドイエロー」と呼ばれる黄色の車体が特徴で、沿線住民に親しまれてきた。

 7050形は2003年に導入され、甘木線や天神大牟田線を走行している。車体の色は「アイスグリーン」と呼ばれる緑色。貝塚線への転籍に伴い、黄色に塗り替えるかは未定という。ワンマン運行が可能なため、後継車両に決まった。

貝塚線に導入される「7050形」の車両=西日本鉄道提供 拡大
貝塚線に導入される「7050形」の車両=西日本鉄道提供

 甘木線は7050形とともに「7000形」が走っており、7000形は引き続き運行する。

 貝塚線は福岡都市圏東部の通勤・通学の足となっている。住宅開発が進み、人口が増えたため、朝の混雑が深刻となっている。国土交通省は全国の主な路線(2駅間)のラッシュ時の混雑率を調査しており、23年度は貝塚線の名島―貝塚間の午前7時半~8時半の混雑率が158%に上った。

 1両の乗車定員は、600形が139人なのに対し、7050形は130人と少ない。朝の混雑緩和も視野に、27年度までに1編成増やし、9編成で運行する計画という。【後藤浩明】

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