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付属小いじめ、茨城大は「うその繰り返し」3度謝罪も募る母の不信感

茨城大の内部文書を見つめる母親。大学が重大事態にどう対応していたかを知りたくて情報開示請求で文書を入手した=茨城県内で2025年5月23日午後6時8分、斉藤瞳撮影
茨城大の内部文書を見つめる母親。大学が重大事態にどう対応していたかを知りたくて情報開示請求で文書を入手した=茨城県内で2025年5月23日午後6時8分、斉藤瞳撮影

 いじめの対応を誤り、学校や教育委員会が謝罪する。そんなニュースは珍しくもないが、3度となれば別だ。

 茨城大教育学部付属小学校で2021年に起きたいじめを巡り、大学は被害女児側に事実と反する説明を重ね、そのたび謝罪に追い込まれた。

 女児は内部進学せずに別の中学に進んだが、第三者委員会の結論はまだ出ていない。

 「うその説明と釈明の繰り返し。終わりが見えない」

 毎日新聞の取材に応じた女児の母親は、大学への不信感を隠さない。

 地元の名門として知られる国立小で何があったのか。

調査要望に「必要無い」

 母親によると、娘は4年生だった21年4月ごろから同級生に付きまとわれたり悪口を言われ続けたりして不眠や腹痛などを訴え、6月から長期間不登校になった。

 学校に被害を訴えて直接的ないじめはなくなったものの、登校した日には加害児童が近寄り、娘が怖がっても先生が気に掛けてくれている様子は見られなかった。娘は「またいじめられる生活に戻ってしまう」と不安がった。

 5年生になった22年8月、母親は電話の無料法律相談でいじめ防止対策推進法の存在を初めて知った。学校がこの法律に基づいた調査を実施しているとは思えなかった。

 第三者委の設置を求めると、校長から23年1月24日付で文書が届いた。

 <不登校解消…

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