2007年10月16日

●ブッシュ家とビンラディン一族との深い関係(EJ第799号)

 昨日のEJでリチャード・チェイニー副大統領の夫人が世界最大の軍需産業ロッキー
ド・マーティン社の重役を務めていることを伝えましたが、ブッシュ政権には、この他
にも軍需産業に深い関わりを持つ閣僚がいます。
 それは、運輸長官のノーマン・ミネタ、彼はロッキード・マーティン社の副社長をし
ていた人物です。運輸長官は航空機を管轄する大臣であり、軍需産業に大きな利権を持
っています。
 それから、国防長官のドナルド・ラムズフェルド、彼はランド・コーポレーションの
元理事長だった人です。このランド・コーポレーションというのは、フリーメイソンの
「300人委員会」によって作られた軍事シンクタンクのことで、軍事には関係が深い
のです。ランド・コーポレーションは軍事だけではなく、かつてはCIAと組んで「M
Kウルトラ作戦」という洗脳の実験と研究をやっていたことがわかっています。
 クリントン政権時代にランド・コーポレーションは、イランと北朝鮮に配置されてい
る弾道ミサイルが、米国にとっていかに脅威になっているかをまとめたレポートを作成
し、米国民に「ならず者国家」の脅威を吹き込み、これが国家ミサイル防衛(NMD)
を構想させるキッカケとなったのです。このときのランド・コーポレーション理事長が
現在のラムズフェルド国防長官なのです。
 当然のことながら、NMD構想のプランはランド・コーポレーションが担当し、防衛
に必要なミサイルの製造は、ロッキード・マーティン社が引き受けることになったので
す。このようにブッシュ政権と米国の軍需産業とは深く結びついているのです。
 現ブッシュ政権でもうひとつ指摘しなければならないことは、石油資本との結びつき
です。この事実はあまねく知られていることですが、EJでは少し詳しく述べることに
します。なぜなら、この背景がわからないと、今回のアフガン戦争の真相はわからない
と思うからです。
 実は、ブッシュ家というのは、現大統領の祖父の代から国益を無視した商取引を繰り
返して財をなした、ある意味で悪名高き一家なのです。したがって、ブッシュ家を語る
には、現大統領の祖父プレスコット・ブッシュについて知る必要があります。
 1942年10月のことです。米国政府はニューヨークのユニオン銀行を突然閉鎖し
ます。その理由は、ナチスの隠し口座を開設していることが発覚したからです。このユ
ニオン銀行の経営者がプレスコット・ブッシュその人だったのです。彼は他にもナチス
との商取引を行っており、それらの企業はすべて資産凍結処分を受けています。
 この事件に代表されるように、プレスコット・ブッシュは非合法な手段で稼いだ資金
を元にして政治を動かし、石油や金融ビジネスの世界でしだいにのし上がっていったの
です。
 1950年、プレスコットは息子のジョージが石油会社を設立するさいに多大の資金
を出しているのですが、この会社はジョージの卓抜なる経営手腕によって1953年に
ザパッタ石油と名称を変更して大石油会社へと発展していくキッカケを掴みます。そし
て、ザパッタ石油は1963年にはペンゾイルとなり、世界最大の石油会社になってい
くのです。
 石油ビジネスを成功させるには、どうしてもサウジアラビアとの関係を強化する必要
があります。ジョージ・ブッシュがサウジアラビアとのパイプとして接近したのが、あ
のビンラディン一家なのです。彼はビンラディン一族を再三にわたってテキサスに招待
して関係強化を図ってきたといわれます。
 このとき、ジョージと一緒に行動していたのが、ジェームス・ベーカー、元国務長官
なのです。もちろん、ジョージはベーカーと一緒にサウジアラビアのビンラディン一家
を何度も訪問しているのです。
 さて、現ブッシュ大統領も父親の行っていた石油ビジネスに興味を抱き、1978年
に石油採掘会社「アルバスト」を設立しています。問題は、このときも父親の代から受
け継がれてきたサウジのビンラディン一家との関係を利用していることです。
 中東最大手の建設会社にビンラディン建設という会社がありますが、この創業者はモ
ハメド・ビンラディンという人です。この人とジョージは付き合っていたのですが、こ
の人の長男がサレム・ビンラディン、次男がウサマ・ビンラディンなのです。
 ビンラディン建設のサレム・ビンラディンは、ブッシュ家との関係を通じて、対米ビ
ジネスを手がけていたのですが、ブッシュ・ジュニアと関係が深かったのがこのサレム
なのです。その関係により、ビンラディン兄弟はテキサスに「ビンラディン航空」を作
っていますし、またサレムはやはりテキサスに「ヒューストン・ガルフ空港会社」も設
立しているのです。
 こういう話を聞くと「さもありなん」とは思うものの、これほどまでにブッシュ家と
親しかったビンラディン一族のウサマ・ビンラディンが対米テロを行うほど、米国を憎
むことになる経緯がよく理解出来ないと思います。
 この経緯を調べてみると、ビンラディン建設の創業者モハメドと彼の長男サレムが相
次いで自ら操縦する飛行機事故で死亡していることがわかったのです。とくに1988
年5月に起こったサレムの事故死には不審な点が多く、2000年になってから米国の
公共放送PBSが、この事件を取り上げて「フロントライン」という人気ドキュメンタ
リー番組で報道したのです。
 報道では、飛行機事故でありながら、連邦航空局が事故原因の調査を行っていないこ
とや、サレムが搬送されたテキサス州のサンアントニオの陸軍病院で十分な検死が行わ
れていない不可解な事実の追求を行い、サレムが米国のある筋によって抹殺された可能
性があることを指摘したのです。
 問題はサレムがなぜ殺されなければならなかったかです。これについて真相は闇の中
ですが、米国がイランとの秘密交渉のさいにビンラディン航空所有の飛行機を使った事
実があり、そのさいサレムが米国の極秘情報を掴んだのではないかと疑われているので
す。弟のウサマ・ビンラディンはこれに怒ったのでしょうか。
・・・[9.11とアフガン戦争/13]
           
posted by 管理者 at 05:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 9.11とアフガン戦争 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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