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日本初の訴訟・仲裁ファンドを運用する会社の創業と資金調達。

この度、テクノロジーの活用で新たなオルタナティブ投資の在り方を開拓し、アジアや米国を主なターゲットとして「公共データを活用した訴訟・仲裁ファイナンス」をグローバルに提供するTrailblaze Asset Management, Inc.(トレイルブレイズアセットマネジメント)を創業しました。

また、創業と同時にEast Venturesグリー株式会社のCVCであるグリーベンチャーズの2社に加えて、成田 悠輔から出資頂き、シードラウンドにおける1stクローズを約9,000万円にて完了しました。引き続きファイナルクローズに向けて国内・海外投資家からの資金調達を実施する予定です。(プレスリリース

「訴訟・仲裁ファイナンスファンド」がどういった事業なのか、どのような経緯で創業+資金調達を行ったのかを少しご紹介できれば幸いです。

創業の経緯

創業の経緯はいくつかありますが、「訴訟・仲裁ファイナンス」を初めて認識したのは、米国のNPOにて新規事業を立ち上げていた際に訴訟制度をリサーチする必要があったタイミングでした。

「こんな素晴らしいシステムがあるのか!」と社会に与え得るインパクトの巨大さに感動した一方で、多くの課題と共に批判されていることも認識したことを鮮明に覚えています。

業界が抱える課題を大きくまとめると、①ボトムアップ型のアプローチ、②案件のソーシングにおける難易度の高さとデータ活用の欠如、③制度設計の未熟さと市場の不透明さが挙げられます。

①と②は重なる部分がありますが、通常、伝統的な訴訟ファイナンス企業は法律事務所や金融機関からの紹介を経て机上から案件 / 取引を選択する「ボトムアップ型」のアプローチに依存しており、また、近年市場やファンドサイズが拡大する一方で、選択肢の限定化に伴うリターンの低下など様々な課題が増加傾向にあります。

同時にこの場合、ファンドサイズが巨大化するにつれて、高いリターンを見込める案件のみを求めてしまうことから、中小企業や個人を含めた真に訴訟ファイナンスが必要な層へ届かない現状も非常に多く見受けられます。また、法律事務所などへの依存によって管理報酬等が増加し、最終的にLPへ還元するリターン額を圧迫していることも挙げられます。(スケールの不経済(Diseconomies of Scale))

加えて③に関しては、制度設計の未熟さによって不正行為のリスクが生じ、本来社会へのインパクトが非常に大きいものがマイナスとなり、そこから業界への信頼が低下し、結果として全体的に資金調達額が低迷してしまうことが示唆されます。また、市場の不明瞭さによってリスク評価が困難となる事や、新規参入者にとって業界のルール / 規制や動向を理解するための高いハードルが高くなり、イノベーションや競争の促進を阻害する可能性が存在します。

少し長くなってしまいましたが、①及び②の解決を、過去・現在含めた公共データ(過去の判例や現在行われている案件)と経済理論の融合を基に構築する意思決定アルゴリズムを活用して「トップダウン型」のアプローチで取り組み、オルタナティブ投資としての訴訟ファイナンスの在り方を再定義したいと考えていました。

③に関しては、僕自身が当時まだ20歳(2月で21歳になりました)と若く諦めようとも思いましたが、一方でほとんどしがらみがなく、法曹界に対する既成概念に囚われていないことは強みに感じました。

訴訟・仲裁ファイナンスの善悪

米国や英国などで生活やビジネスをされている方々にとって、訴訟・仲裁ファイナンスは珍しい存在ではなく、このスキームに対しては肯定的な意見も否定的な意見も存在します。

単純にファンドスキームのみに焦点を当てると、訴訟への資金提供と勝訴時のリターンを期待するため、否定的な意見が生じるのは避けられないと考えられます。

一方で、元を辿ると訴訟・仲裁ファイナンスが誕生した背景には「崩れてしまったパワーバランスをファイナンスの力で元に戻し、至るべき結論に達するよう支援すること」という目的があります。

例としては、潤沢な資金力を有する大企業に対して、資金力が比較的劣る中小企業などが訴訟を起こした場合、比較的資金力のない側に金銭的または時間的プレッシャーを与えるケースがあります。
また、そもそも金銭面のハードルが高く、訴訟を起こすこと自体にリスクが伴うケースも見受けられます。特に、日本企業においては海外の巨大企業との国際的な商事訴訟に直面した場合、対応できない。ということもあります。

本来、こういったケースに訴訟・仲裁ファイナンス企業は出資するべきだという一方で、前項でもご紹介した通り、多くの訴訟・仲裁ファイナンス企業は「ボトムアップ型」のアプローチを採用しているため、このようなケースへの出資が難しく、結果として今の訴訟・仲裁ファイナンス市場に至ります。

一方で、我々が目指す公共データ(E-Courtsなど)を活用を通し、事前に理想的な投資機会はどのようなものであるかという基準を設定して出資を行う「トップダウン型」のアプローチにおいては、進行中の訴訟への出資による格差是正と他の訴訟ファイナンス会社がアプローチできていない層へのアプローチが可能となると考えています。
また、資金提供だけでなく、出資を通して培う知見やネットワークを活かした最適な弁護士の紹介など出資に限らず様々なサポートの提供を目指します。

表題の結論となりますが、前項でもご紹介した通り、市場や制度の未熟さによって必ずしも全てのファンドが理想的であるとは言えず、本来与え得るインパクトを十分に創り出せていない現状があります。
また、日本においては、海外の巨大企業との国際紛争に直面する資金力に劣る日本企業の訴訟を通じた正当な権利の行使をサポートする体制が整っていないために様々な機会を逃している現状もあります。

また、社名の「Trailblaze」は"Trailblazer"から派生した動詞であり、意味は「新しい道を切り開く」「先駆的な役割を果たす」が挙げられます。

文字通り、この産業・業界において新たな標準を設定し、社会 / 経済に影響を与えることができるよう邁進していきます。

資金調達とこれから

冒頭にも紹介しましたが、今回シードラウンドのファーストクローズとして創業期に関して多くの知見を持つEast Ventures、グリー株式会社のCVCであり、LPとしてファンド投資(FoF)も行うグリーベンチャーズ、経済学者として世界トップであり、経済理論の実装に多くの知見・経験を持つ成田 悠輔氏から約9,000万円を調達しました。

基本的に訴訟・仲裁ファイナンスを提供する企業は第三者割当増資で資金調達を行うケースは少ないのですが、ファンドサイズに合わせた段階的なシステム開発や人材採用などに活用するために実施しました。また、ファンド組成に向けたサポートや制度・市場設計に関しても大きなアドバンテージが得られると考えています。

第三者割当増資での資金調達においては、ファイナルクローズに向けて引き続き国内・海外投資家とコミュニケーションを続けていく予定です。

2024年に組成を目指す1号ファンドにおいては、ファンドLPとして事業会社や機関投資家、ファミリーオフィス等を幅広く募集し、公共データと経済理論の活用を通して、シンガポール / アメリカにて国際案件を含めた法人向けの訴訟・仲裁ファイナンスを提供します。

同時に、日本政府や日本弁護士連合会等と協議を行い、理解を得ながら、日本における訴訟・仲裁ファイナンスに関わる制度設計のリードを行い、市場設計を進めてまいります。

ルールメイキングに関しては、越えなくてはいけない壁がいくつか存在しますが、「ベンチャーとはルールメイカーで在らなければいけない。」と思っています。しっかりと日本における制度 / 市場設計を行い、業界をリードしていきたいと思っています。

将来的には、グローバルマーケットを取るべく、他社 / 他ファンドの買収や異なるアセットへの投資ファンドの組成などを行い、最終的には「新たなオルタナティブ投資の在り方を開拓し、全ての人々が平等に最低限のリスクで訴訟・仲裁システムへアクセス可能な社会を実現する。」というビジョンを達成できるよう邁進します。

最後に

積極的に分野・業界問わず様々な方々とお会いしてお話しする中で、まだ知らない事や様々なヒントを得ることできればと思っています。(日本・シンガポール・米国・イギリスなど飛び回っている可能性が高いですが、Zoom等でもぜひ)

金融やIT、医療や建設など業界問わずご興味あればお声がけください!(日本の学生の方々とは話す機会があまりないため、学生の方もぜひ。)

また、Trailblaze Asset Managementでは、現在採用活動を積極的に行っています。CxO / ファンドパートナー候補、エンジニア、データサイエンティスト、バックオフィスなど、幅広いポジションでの募集をしております。興味をお持ちの方は、ぜひ弊社のホームページからお問合せまたはご応募ください。

https://trailblazeam.com/recruit

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コメント

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日本初の訴訟・仲裁ファンドを運用する会社の創業と資金調達。|Naoki Yoneta / 米田 尚輝
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