参政党・和田知久候補
(沖縄選挙区)の発言
一時的にお金を配るんじゃなくて、恒久減税、消費税廃止。そういうことをやっていくべきというのが、政府の本当の方針かなと思います。まあ、(1)総理大臣は天皇陛下の臣下の1番トップですね、基本的には。ですから、(2)陛下が国民の平和を願っているわけですから、安泰を願っているわけですから、そういう気持ちをくんで、思い切って減税対策を政権には打っていただきたいなと思っているのが僕の考えです。
(6月27日の沖縄タイムス・琉球放送の立候補予定者討論会で)
この発言は、3日の参院選公示に先立ち、沖縄選挙区の立候補予定者3人による討論会で、物価高対策について議論していた時に出た発言だ。
和田候補は「消費税廃止」を主張した後、「総理大臣(首相)は天皇陛下の臣下の1番トップ」((1))と述べた。
「天皇主権」だった大日本帝国憲法の時代は、全ての国民は天皇の「臣民」(君主の臣下)とされていた。しかし、1947年に「国民主権」を掲げる日本国憲法が施行され、天皇と首相や国民との主従関係はなくなった。天皇は国政に関する権能を持たなくなり、首相を中心とする内閣は、国民の代表が集まる「国会に対して連帯して責任を負う」(第66条)と規定された。首相が「天皇陛下の臣下」というのは誤りだ。
また憲法第3条と4条で天皇の政治関与は禁止されており、(2)の発言に関するような減税に対する公式な発言を天皇はしていない。平和を願う天皇の発言はあるが、国民を思う「そういう気持ち」と減税対策がどう結びついているのかは根拠不明だ。衆議院憲法審査会事務局などによると憲法は、政治勢力が天皇の存在を政治目的で利用することも禁じていると解されている。
なお、この発言の検証のきっかけは、「オール沖縄」勢力が推す高良沙哉候補側が作成していたビラの検証だった。ビラには「参政党 天皇陛下の気持ちをくんで減税」と書かれており、「そのような発言があるのか」と疑問を感じたため検証した。その結果、7月1日にユーチューブで配信された討論会の動画で和田氏の発言を確認した。
(参院選ファクトチェック取材班)
追記
和田氏は琉球新報社が6月27日に実施した参院選沖縄選挙区の立候補予定者座談会でも、「総理大臣は(天皇)陛下の一番の臣下」と発言している。発言部分は以下から。