生田衣梨奈「最強の『かわいい』で有終の美飾る」 8日のコンサートでモーニング娘。'25とハロプロ卒業
配信
8日に東京・日本武道館で開催するコンサートをもってグループおよびハロー!プロジェクトを卒業予定のアイドルグループ「モーニング娘。’25」の生田衣梨奈(27)が、このほど本紙のインタビューに応じた。2011年1月2日に9期メンバーとして加入、卒業日までの在籍期間は5301日で歴代最長記録となる。23年11月からは10代目リーダーとしてグループをけん引する生田に、卒業公演を控えた現在の心境や卒業後のビジョンなどをたっぷり聞いた。(江川悠) ◇14年半の活動 中学生でモー娘。人生の扉が開き、駆け抜けた14年半の間にたくさんのメンバーの卒業を見届けてきた生田が、ついに自分が送られる立場となる。 「今まではモーニング娘。に来たお仕事を、役割分担している(メンバーを選んで出演者を決める)感じだったから、自分がやりたいお仕事もできなかったり…。なので自分1人で初めてのお仕事をたくさんしてみたいなって思ったのがきっかけです」 リーダー就任が発表された当時は、不安視する声が多く、生田自身の耳に届くのも「それしかなかった」と苦笑しながら振り返ったが、グループの良き伝統を継承しつつ、古き慣習をなくして後輩たちも忌憚(きたん)なく意見を言える環境を築いた。
「これまでの上下関係は、今の時代に合っていなかった。後輩の話も聞いて先輩がそれをまとめて、またその上の人にっていうピラミッドにならなくてはならない。今回のツアーは大きく私が構成を考えたんですけど、心の底では目立ちたいって思っている子もたくさんいるから、そういう子たちがちゃんと前に出られるような構成になったらいいなと思って考えました。1人1人にソロパートがたくさんあるからっていう理由で選んだ曲もたくさんあります」 普段は「自分かわいい」キャラ全開で目立ちたがり屋なのに、リーダーになってからは後輩の見せ場をきちんと考えている。 「自分がリーダーを始める前までは心細かったけど、やっていくにつれて、すごくみんなが私に寄り添ってくれたし、ちょっとずつ慣れていくところとかもあった。1個1個のステップアップが1年半でたくさんあったから、すごくやりがいを感じた役職だったなと思います。リーダーになれてよかったと思います」 一番の誇りは、自分をオーディションで選んでくれた、当時の総合プロデューサー、つんく♂(56)のリアクションだという。 ◇理想は森香澄 卒業日は誕生日の7月7日にすると決めていたが、会場が空いておらず翌日になった。「人生うまくいくものじゃないですね」と嘆きつつ、当日の卒業公演に向けての意気込みを聞いた。 「最初の目標は、1曲目から泣かないこと。そして音程を外さないように頑張りたい。きょう、(アンコールで着る予定の)ドレスのフィッティングをしてきたんですよ。めっちゃかわいかった。えり、お姫様だった! 本番はもっとヤバいでしょう。最強の『かわいい』で有終の美を飾りたいです!」 卒業後は所属事務所「アップフロントプロモーション」を退所するが、現在も新天地は決まっていない。今後積極的にオーディションを受けていくという。 「グループっていう囲いの中にいると、自分の考えを発言できないこともすごく多かったからこそ、草原に放たれたくなっちゃった。今まで育ててくれたところで安定した生活を送るのも悪くないけど、もっとスリルが欲しいなって。知らないところに飛び込んで、もう1回1年生になってみるっていうのをやってみたかった」 ゴルフのベストスコアは85で、ステージでもアクロバティックなパフォーマンスを得意とする生田。スポーツ系番組からも声がかかりそうだが、ほかにもたくさんやってみたいことがあるという。 「理想は(元テレビ東京アナウンサーで現タレントの)森香澄さん。バラエティーが一番、でもモデルもできて演技もできるからすごいなって。私は朝や昼の情報番組のレギュラーをやってみたいし、演技もしたい。ドラマに出てポスターに載ったり番宣とかに出てみたり…あと演者として映画の完成披露試写会に出たい。あれ、結構夢かも!」 あえて退路を断って迎えるアイドル最後の日。完全燃焼してリーダーのバトンを野中美希につなぐ。 ◆生田衣梨奈(いくた・えりな) 1997年7月7日生まれ、福岡県出身。愛称は「えりぽん」。約9000人が応募した「モーニング娘。9期メンバーオーディション」に合格し、11年1月に加入。メンバー屈指の身体能力を生かしたアクロバットを武器とする。14年11月にサブリーダーに就任、23年11月、譜久村聖の卒業に伴い、10代目リーダーとなった。今年3月に初の一般流通となる通算3冊目の写真集「présent(プレゾン)」を発売した。メンバーカラーは黄緑。
中日スポーツ
- 8
- 17
- 3