著者のコラム一覧
吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<22>クリスマスイブに購入した愛犬の「イブ」

公開日: 更新日:

 ドン・ファンが亡くなった後に遺言を受け取ったという人物が現れた。2016年の暮れに開かれたパーティーで、ドン・ファンの横でペコペコしていたアプリコの役員Mである。彼は、その遺言を家庭裁判所に提出した。

「社長は遺言を残すようなタマじゃないよ」

 ドン・ファンの通夜・葬儀でMはこのように言い放っていた。このことは従業員たちは耳にしていたし、私も何度も聞いた。にもかかわらず、その半月後に「遺言が送られて来たことを忘れていた」として提出したのだ。

 これだけでもおかしいと思うのが一般的だろうが、その文面は「(遺産は)田辺市にキフする」とだけの簡素な1枚の紙切れであった。一番大事にしていたイブに関しては一言も触れられていなかったのだから、ますます怪しい。ということで遺族は、2020年春に和歌山地裁に対して遺言無効の訴えを起こした。現在、係争中である。

 少し話題がそれてしまった。鮎子さんに戻ろう。彼女は気配りのできる女性で、脳梗塞の影響で唇の端の感覚に乏しいドン・ファンが食事中にポロポロとこぼすと、紙ナプキンで丁寧に唇をぬぐう優しい気性だった。

今、あなたにオススメ

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    世良公則氏やラサール石井氏らが“古希目前”で参院選出馬のナゼ…カネと名誉よりも大きな「ある理由」

  2. 2

    新横綱・大の里の筆頭対抗馬は“あの力士”…過去戦績は6勝2敗、幕内の土俵で唯一勝ち越し

  3. 3

    年収1億円の大人気コスプレーヤーえなこが“9年間自分を支えてくれた存在”をたった4文字で表現

  4. 4

    浜田省吾の父親が「生き地獄」の広島に向ったA.A.B.から80年

  5. 5

    山尾志桜里氏は出馬会見翌日に公認取り消し…今井絵理子、生稲晃子…“芸能界出身”女性政治家の醜聞と凄まじい嫌われぶり

  1. 6

    「徹子の部屋」「オールナイトニッポン」に出演…三笠宮家の彬子女王が皇室史を変えたワケ

  2. 7

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  3. 8

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題?

  4. 9

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  5. 10

    フジ親会社・金光修前社長の呆れた二枚舌…会長職辞退も「有酬アドバイザー」就任の不可解