×

“7月5日大災難”説の科学的根拠は?──作者「予知の日ではない」、気象庁長官は否定 拡散で影響各所に【#みんなのギモン】

2025年7月1日 9:40

■「急ピッチでの作業で慌てて…」

山崎アナウンサー
「一方、6月に発売された最新の著作(『天使の遺言』/文芸社)では、7月5日の日付に触れたあとがきについて言及されています」

「『過去の例からこうなのではないか?と話したことが反映されたようで、私も言った覚えはありますが、急ピッチでの作業で慌てて書かれたようです』としています」

■「防災意識が高まったのは良いこと」

山崎アナウンサー
「さらに作者の竜樹諒さんにスタッフが取材しました。 6月30日、次のようにコメントしています」

竜樹諒さん
「本書がきっかけで、防災意識が高まったことについては良いことだと感じております。私自身は2025年7月に災難が起こるという夢を見たもので、同書籍についても、その災難が起こるのは2025年7月と記載しており、7月5日は予知の日ではありません」

■福岡のもつ鍋店、想定より15%減

山崎アナウンサー
「ただ、こうした話が広まったことで、すでに各所で影響が出ています。福岡市にあるもつ鍋のお店『元祖もつ鍋楽天地 福岡天神総本店』では、客の半数が外国人観光客で、ほとんどが韓国・香港・台湾から訪れてくる人だといいます」

「インバウンドの需要で好調だったそうですが、6月の売り上げは想定より15%ほど減少しているということです」

元祖もつ鍋楽天地の水谷崇社長
「6月に入って数字でお客さんのデータが出てくるのですが、ちょっと減っているなと思って。今アジアで、日本が地震にのみ込まれるみたいなデマが流れていると聞いて、マジかと心配しているところです」

斎藤キャスター
「根拠のない話なのに、実際にこうやって影響が出てしまっているんですね」

■旅行会社、ホテル…拡散で影響も

山崎アナウンサー
「他にも影響が出てきています。日本政府観光局(JNTO)によると、5月に日本を訪れた外国人旅行者の数は、全体では5月として過去最多でしたが、香港から旅行に来る人だけは減少。前年同月比で11.2%、人数では約2万4000人のマイナスです」

「具体的な因果関係は分かっていませんが、こうした話がメディアで取り上げられたことなどが影響した可能性があります。香港にある旅行会社では、日本行きの予約が去年と比べて6割減っていて、今年は壊滅的な状況だといいます」

「箱根にある外国人旅行客の多いホテルではインバウンドの影響もあり、6月までは宿泊予約が前年同月比で上回っていましたが、7月だけ減少。こうした話を耳にしたというお客さんの声もあって、話が広まることのリスクを感じている、と話していました」

次ページ
■気象庁長官「心配の必要一切ない」
おすすめ