【総選挙に影響か…】兵庫・斎藤知事に辞職申し入れも「推薦責任」の維新&自民が悩む「水面下の攻防」

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百条委員会で、机を叩いたことに関する尋問を受ける斎藤知事
百条委員会で、机を叩いたことに関する尋問を受ける斎藤知事

「逃げ腰」への苦言も噴出

そんな状況に、ある自民党県議はこんな苦言を呈する。

「県に関する問題の意志決定は県議団に任せる、という雰囲気には強い違和感を覚える。県議団の中にも、『国会議員も説明責任があるからしっかり説明しろ』と申し立てた議員もいますが、結局、実現していない。不信任決議案が可決され、知事が議会の解散を選択した場合、県議も厳しい選挙を戦うことになる。みんな口には出さないが、覚悟が足りず、選挙を避けたい議員もいるわけです。それだけに国会議員団の無責任さには憤りを感じることもある」

仮に議会解散となれば、斎藤知事だけではなく、県議も含めて県民に信を問うことになる。県議全員や維新本部からの辞職要求もはねつけた知事の言動をみると、辞職より解散が濃厚だろう。もはやこの騒動は、知事の進退だけにとどまる問題ではなく、衆議院選挙に直結しかねない政局も絡み合っているのだ。

辞任の有無に関わらず、百条委員会は今後も続いていく。次回は10月24日に予定されており、争点となるのはこれまでも多くの質疑がなされた「亡くなった元局長が送付した告発文が、公益通報に当たるかどうか」だろう。百条委員の一人がこう話す。

「井ノ本知明・前総務部長の出廷が肝でしょう。懲戒処分を主導したとされる井ノ本氏の証言は、公益通報であったかの判断にも大きく影響する。ただ、井ノ本氏は9月5日にも元県民局長への懲戒処分を主導したとされる件で証人喚問されていましたが、心身の不調が回復しないこと、自身への殺害予告があったことなどを理由に欠席しています。今回もどうなるかわかりません。いずれにしろ、百条委員会での井ノ本氏の言動に注目が集まっています」

斎藤知事は不信任決議案が可決された場合の自身の進退について、「法律に従って、さまざまな選択肢の中からしっかり考えていきたい」と述べた。県民は、知事だけではなく、県議や政党に対しても「評価を下す」機会が訪れるかもしれない。

  • 写真共同通信(1・3枚目)

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