【総選挙に影響か…】兵庫・斎藤知事に辞職申し入れも「推薦責任」の維新&自民が悩む「水面下の攻防」
「保身」を指摘する声
日本維新の会は、9月9日に知事に辞職と「出直し選挙」を求める方針を決定した。日本維新の会の共同代表を務める吉村洋文大阪府知事(49)も「県政が結果としてうまく進んでいない状況も考えれば、間違っているところは素直に認め、知事を辞職し、県民に問うべきではないかという話をした」と記者団の取材に答えている。
維新の会の急激な方針転換には、批判の声も小さくなかったが、そうせざるを得ない事情もあった。大阪維新の会所属の議員が嘆く。
「万博対応を遥かに超える批判にさらされています。夏は地域の祭りなどのイベントで支援者と顔を合わせる機会が多いため、それが顕著でした。解散・総選挙を見越して、議員間では『一刻も早く斎藤知事を切るべきだ』というストレートな意見も相次いだ」

自民党も“県政への信頼が大きく損なわれている”などとして9月12日に知事への辞職申し入れを行っている。各会派で9月19日に不信任決議案を提出する方向で調整しているという。しかし、ここに至るまでの“経緯”に「保身めいたものを感じる」という声もある。自民党兵庫県連の関係者がこう明かす。
「知事の最初の証人喚問が行われた6日以降、『自民党の追及が甘い』『百条委員会は個人の感想や意見を言う場所ではない』という厳しい意見が出たのです。それが、2回目の証人喚問での厳しい追及に繋がった面はある。今は維新の会が批判されているが、『自民にも推薦した責任がある』と風向きがいつ変わってもおかしくない。兵庫選出の国会議員は選挙を見越してか、この問題に関わることを避けています」