内部告発で右往左往…県知事の「おねだり」「パワハラ」疑惑文書拡散で兵庫県政が“異例の大混乱”

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パワハラ疑惑に関して、衝撃的な記述が並ぶ
パワハラ疑惑に関して、衝撃的な記述が並ぶ

職員の自殺について委員会でも質問が飛んだが、県は実態を明らかにしていない。前出の県幹部職員C氏が言う。

「昨年の阪神タイガースの優勝パレードの際、実務を行っていたのがD課長でした。非常に人格者で、部下からの信頼も厚い方でした。Dさんがいろいろな課を回り『お金が集まらなくて苦しい状況だ』と話されていたのを見て胸が痛みました。総務課長までやられた方ですから、本庁に残るのが基本ですが、春の人事異動で県の外郭団体に異動となっており、そこにも違和感を覚えました」

兵庫県は知事の一連のパワハラ疑惑や、職員が自ら命を絶った疑惑についてどう捉えているのか。FRIDAYデジタルの取材に県人事課はこう回答した。

「(騒動に対する)第三者委員会の設置につきましては、お答え出来る立場にないので回答を控えさせて頂きます。また職員に対するご質問に関しては、個人情報に伴う事項のためお答え出来ません」

取材後の5月21日、齋藤知事は疑惑を調査する第三者機関を設置すると表明した。県議会では、百条委員会の設置も検討中だという。最大会派である自民党の一部やひょうご県民連合所属議員たちは「6月議会での百条委員会設置を目指していく」と語気を強める。

自民党の伊藤傑県議(58)は「県民の皆様の疑念は日増しに高まっている」と憤る。

「県政をクリアにするため、真実を追及するのは議員の責務だと考えています。知事からパワハラを受けたという職員さんから相談があり、『職員は処分を恐れており、内部調査の際は言えるわけがなかった』と話されていた。つまり、その程度の調査だったというわけです。職員さんを守る意味でも、第三者委員会だけではなく、百条委員会も6月定例会で議決し、即設置を目指していきます」

だが、数々の疑惑を解明するのは容易ではない。前出の丸尾県議が改めて誓う。

「第三者委員会や百条委員会による客観的な調査は当然必要ですが、仕組みができれば実態解明が進むかというと、そうは思わない。百条委員会が開かれても、我々も独自で調査していかないと真相解明はできないでしょう。事実が1つでも明らかになるよう、今後も追及していくつもりです」

1人の職員の勇気ある告発により、知事に疑惑の目が向けられるようになった兵庫県政。今後予定される第三者委員会の中で、その真実は明らかになるのだろうか。県民からも早期解明を求める声が、日増しに高まっている。

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